遠くの町の仲間たち?…愛宕山(山口)

日本にニュータウンは数あるわけですが(国交省の調べでは300ha以上で約60ヵ所、小さなものまで入れると2,000以上!)、それだけあるとビックリするぐらいの失敗というニュータウンも中にはあります。

ご紹介するのが、岩国の「愛宕山(あたごやま) 」 。1本の道路と、ご覧のような「白い仮塀」しか見えません。それがすべて。とてもシュールです。1994年に計画決定して造成を始めたものの、そんな住宅需要はないことが露呈して2007年には事業廃止を決定。幹線道路が1本だけできていて、国立病院と老人ホームが移転してきたのみであとはなーんにもなし。

ではなぜ造り始めたのか?ですが、岩国基地を海上展開するための埋立の土を取ったあとが、ここなんですね。だから由来としては須磨ニュータウン阪南スカイタウンに近いです。

この費用は…国防関係から出てるんでしょうか?造成してしまったこの土地、いったい何になるのでしょうか?(一部は防災拠点にするそうです。)いつかは米軍関係の住宅などが展開されるのでしょうか?

ここまでハッキリ失敗されると、かえって「訴える力」のようなものを感じてしまいました(こんな天気の日に行ってかえってよかったのかも…)。しかしわざわざこれを見に大阪から行くのも僕ぐらいかな…

この投稿は2014年7月6日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

好評発売中!

CITY LIFE刊のムックガイド。「歴史文化」「まちづくり」の取材が丁寧で大充実。「北千里を歩く象」の記事で協力しました。こちらから購入できます。

好評発売中!

樹林舎刊の写真集『吹田市の昭和』の千里ニュータウン部分を中心に、コラム執筆や写真のアレンジ、事実関係の確認などを担当しました。限定1,500部。書店でお申し込みください。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る