泉北が千里の「続き」だと感じる一角

泉北ニュータウンは千里ニュータウンと同じ大阪府企業局が千里に続いて開発したニュータウンで、「千里の弟分」だとよく言われます。大阪の北と南で対照的に捉えられることも多い両ニュータウンですが、「生みの親が同じ」「千里が1970年開発完了、泉北が1967年まちびらき(3年重なっている)」と考えると、泉北は千里の続きだな…と感じるパーツも、千里育ちにはわかります!

その一つが、泉ヶ丘駅前の、このワシントン椰子の並木。泉北の開発初期拠点の駅前で、路線バスがターミナルに入っていく前後のシンボリックな区間に植えられているなど、町の計画に対する位置関係が、南千里駅前とそっくりです…。

この写真は昨年撮ったものですが、南千里のと比べるとやや背が低いのは、千里と泉北の「歳の差」でしょうか?

では、拠点駅前以外にはワシントン椰子の並木はないのか?と考えてみると、千里にはありません。泉北はどうでしょうか?なぜ?ワシントン椰子は値段が高いから「ここぞ」という場所にだけ使った?

そのほかに千里と泉北がよく似ているのは「近隣住区理論を忠実に守っていること」でしょう。近隣住区理論は全国どのニュータウンでも町を造る単位として広く採用されていますが、公団系のニュータウンはニュータウン全体の連続性・一体性に重きを置いていて、住区間の境界がもっと曖昧だったりします。千里と泉北は住区間は太い幹線道路でハッキリ区切られて、住区と町名も忠実にリンクしています。血は争えないものです…

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