ばらとカメラの貴婦人を見送る

千里ニュータウンの地域活動で大変お世話になった方の訃報が届きました。母と同世代の方で、外でお見かけしなくなってどうしておられるかな…?と思っていたら突然金門橋バックにzoom会議に出てきたりして探求心の健在ぶりを喜んでいましたが、病が判明してからはあっという間の訃報となりました。

趣味は「ばら」と「カメラ」。ご自宅の庭は、全部「ばら」でした。ハッキリした性格で、若い仲間に交じっても遠慮することなくキチッとスジを通したご意見を出され、ゆるゆるになりがちな地域活動を締めてくださいました。

「僕も1本しかない庭のバラをもっと増やしてみたいんですよね…」とつい漏らすと、「それじゃあまず、会社をやめないといけません」と、喝を入れられました。会社をやめた今も、うちの庭のバラは1本のままですが。

年寄りだけが大きな顔をすることを嫌われ、若い人たちを励まし、そのブレなさから多くの仲間に慕われ、頼られてもいました。カメラは一眼レフを学ばれて、伊丹空港の飛行機発着が真下から撮れるので有名な千里川堤防にも足を運んだとおっしゃっていました。

2本、自分のブログを回しておられました。1本は「ばら」がテーマ。もう1本は「千里ニュータウン」がテーマでした。今でも見られます。とても構築がしっかりした文章であり、ブログでした。

2013年には、「花のまちづくり」で有名な北海道の恵み野を皆で見に行きましょう…とご一緒したこともあります。オープンガーデンの素敵なお宅をたくさん見せていただき、「これを千里でやってみたいわ…」とおっしゃっていました。

最近「千里第一世代」の方の訃報を聞くことが多くなり、寂しさはやむことがありません。戦争も乗り越えてこられた世代です。しかし思えば、最後までご一緒できたことは大変光栄なことでした。そうやって新しかった町は年輪を重ねていくのでしょう。その生き方を感じ取って、次につなげていく宿題が残されました。

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