- Home
- 日本のニュータウン, 東海甲信越
- アンテナがない町(岐阜・可児桜ヶ丘ハイツ)
5月に行った愛知+岐阜のニュータウン探検のつづきです。
とある本に「歩道が芝生になっている」という記述があり、わざわざ訪ねていったわけですが…どこ?どこどこ?芝生歩道がなかなか見つかりません。
ただ、街並がものすごくゆ~ったり造られていることは感じていただけるでしょうか?全戸戸建ということもありますが…いろんなニュータウンを見てきましたが、これだけのゆとり感は、僕が今まで見た町の中では一番!と言ってもいいでしょう。
よく見ると、気がつきましたか?電柱とアンテナがありません!この町の人たちはテレビは見ない…というのは冗談で、集中アンテナにしているとのこと。電柱は実は一本入った通りにはあるのですが、幹線道路にないってだけで町が相当美しく見えます(千里ニュータウンでは大きな幹線道路のみ電柱ナシにしていますが、住区内のバス通りは電柱アリ…)。
さらに住宅には塀や柵がなく、生垣にしたうえで敷地境界線より生垣をセットバックさせています。こういうことは「町の取り決め」をよくよく理解させたうえで住民を募集しないと保てないわけで、「買った自分の土地なんだからどうしてもいいだろ!」なんてことを言いだす人がいるとこういう景色になりません。
この町は民間の開発ですが、民間でもこれだけの高い理想を持って、しかも「売ったあとは知りません」ではなく取り決めを存続させる仕組みを作れるのだ…ということが、非常に心に残りました。そういう意味では初期の千里山住宅地と近い精神があるかもしれません。
はっきり「山の中」と言っていい立地なので、元の土地代が安く、ゆとり設計をしても買い手がつかないほどの値段にはならない…という要素はあるのでしょうが…。それにしても芝生歩道は、どこ?(つづく)
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。