これ、ダイロッパとかのグラフではないですよ。あまりシリアスなことは書きたくないのですが、地元住区の「枠組み」にかかわる大きな変化が迫っているようなので…。
藤白台小学校の開校以来の児童数。このグラフは足切りをして見せ方を強調したりはしていませんが、アップダウンが非常に激しいことがわかります。このアップダウンの激しさが「若いファミリーの一斉入居」で始まるニュータウン的な特徴です。第一波は1975年頃をピークとし、この時の児童数は1,500名に迫っていました。この写真の頃ですね。
以後どんどん減ってくるんですが、藤白台が特異なのは、1995年頃の500名台を底に第二波の山があることです。これはニュータウン隣接地の「上山田」にマンション建設が進み、このエリアが藤白台小学校区に繰り入れられたことによるものです。今は住所で藤白台+上山田が「藤白台地区」となり、藤白台小学校区、連合自治会の単位も一致しています。ところがこの山も、2006年頃の900名台をピークに減り始め、2014年には500名台で底を打ちます。
このあと、児童数は三度増加に転じ、現在は800名弱。この三度目の山は、藤白台三丁目・一丁目の団地群の大規模建替が寄与しています。
ところが問題はこのあと。吹田市は昨年11月、児童数の全市将来推計を公表し、これによると藤白台小学校区は2027年度…あとわずか5年後!…には1,300名弱まで増加する予想を立てています。
そして文科省は今、全国の小学校全学年でクラス編成を「1クラス35名」にしようとしています。現在は40名。大阪府では独自予算で、1年生と2年生はすでに35名になっています。僕が通っていた半世紀前は1クラス45名でした(1963年までは50名だったらしい)。一貫して「少人数で目が届く教育」に向かっているわけです。
日本の多くの地域では(都市/農村を問わず)「少子化」は激しい勢いで進行していますから、全体では余った教室を有効に使って少人数教育を行うのは、いいことです。しかし藤白台地区においては…児童数の増加+35名学級化。ダブルパンチで「教室不足」が迫っています。1,300名近くまで児童が増えても、過去に1,500名近く入れていた時期があるのだから入るはず…とはならないのです。
吹田市の資料では、2027年度にはなんと藤白台小学校では「15教室足りなくなる」としていますが、この推計の根拠が、この資料には示されていません。「自然増だけで計算している」という話も聞きますが、三丁目・一丁目での建替の残り分+国循跡(五丁目)での開発による社会増は?(これが1,000戸以上もあるのです…。)また逆に、千里ニュータウンは「私学に進学する」子供が多いことも言われていますが、その分を直近過去の実績から推計して引いているのかもわかりません。同資料では、小学校の「標準規模」を12~18学級としているのですが、藤小は2027年度に41学級になると推計しています(現在は22学級で「大規模校」)。
そして、藤小の敷地内や近辺は、校舎をこれ以上建てる場所は、ほぼありません。どうするのか?
少子化社会の中で、このように若い世代に人気があることは大変有難いことですが、足りなくなる教室の数が2つや3つではなく15で、その推計も(もし社会増が入っていないとしたら)全然甘い…。
吹田市にはまず、推計の根拠を公表してもらいたいです。根拠のわからない数字では、地元住民も正確に考えることができません。そして同資料には「数」のことしか書いていないですが、小学校区は、子供だけでなく「地域の単位」でもあることを軽く見てはいけません。
コメント
この記事へのトラックバックはありません。
この記事へのコメントはありません。