
現実の万博が進行するなか関連出版もあいついでいますが、幕末から2025年まで、広い角度から万博に切り込んだ意欲作が出ました。「日本万博全史」(左右社、夫馬信一著)。税別3,500円しますが読みごたえあります!オリンピックも…幻の計画も…不肖私も1970年当時の地元少年の証言(p194~)+写真数点提供という形でささやかにお手伝いしています。
研究書と言うには面白過ぎ、マニアックと言うには視点が広く、「ジャーナリスティックな切り口」というのでしょうか。2025万博への逆風(懐疑論)が吹き荒れていた頃に出版構想が重なり、ずいぶん苦労されたようですが、今の出版になったことは結果良かったと言えます。はからずも「万博はいつの時でも騒然とした百家争鳴の中で開かれるものである」という雰囲気を再現したような、多角的な視点が詰め込まれています。図版多数。
万博は1回きり、半年限りの一過性のイベントではなく、社会の連続した変化の一断面である。その視点を持って千里や夢洲に立ってみれば、学ぶものははるかに大きくなるでしょう。
著者は戦後の社会的な出来事を中心に著作を重ねていて、どの本も資料豊富で大変面白いです。夫馬信一さん。
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