徒歩10分の異界-小野原・春日神社
- 2007/1/4
- 千里ニュータウン, 周辺地域
- まちあるき, まちの記憶
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深山と見まがう鎮守の森…ここは藤白台・北公園からわずか徒歩10分の小野原・春日神社。境内の縁起によれば、なんと神護景雲2年(西暦768年)からここにおわしますとのことで、1239年もの歴史があることになりまする。ハハーッ。
小野原は藤白台の北東に隣接する箕面市の旧集落を母体とし、京都から西宮に向かう西国街道(イマ風に言うと「イナイチ」=国道171号線)と小野原街道が出会うポイントに当たります。
つい最近まで「北公園の峠を越えると日本昔ばなしだった…」的景観が広がっていましたが、1980年ごろから小野原街道が拡幅されて旧集落の南東が区画整理・住宅開発され、残っていた西半分もついに…実はこの鎮守の森のすぐ足元までブルが入って、田んぼもあぜ道も溜め池も何もかも赤茶けた造成地になっています。溜め池にいたアヒルはどこへ行った?
小野原街道の記事で国土地理院のサイトを紹介しましたが、終戦後までは小野原街道は箕面市に入ったあたりで今の道より西側にY字分岐し(何年か前まで「木馬館」があったY字です)、春日神社のすぐ下を通って旧集落に入り西国街道につきあたる…というルートだったようです。春日神社は山田村から来た道が集落に入る地点に構えて、街道筋を出入りする人たちを見守っていた…ということのようです。
その後、今の関西スーパーの前を通って「小野原」交差点に直行する東寄りのルートに街道がつけかえられ、それでも去年あたりまでは旧ルートもあぜ道のような格好で残っていましたが、今や一帯が全部造成されてどこがどこやら…?
同じように山田村の景観をすっかり変えて作った千里NTの住人が言う資格はないのですが…さびしい!でも「最後の砦」のように残った鎮守の森、末永く残って欲しいものです。赤茶けた造成地も、50年もすればまた緑が育って鎮守の森となじむことを願いつつ…
ホント、金蘭または北公園の裏から徒歩10分ぐらいなんですよ。
コメント
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コメント (5)
鎮守の杜はいいですね。街道とおなじく千里NT近辺の社を紹介してください。きしべ、いざなぎが二つ、てんじん・・・・、宗教施設のないNT人との関係にも興味があります。そういえば寺もあるか。
小野原の新住民も、春日神社のとんどさんでは、お世話になっており、松の内がおわるとしめ縄を団地であつめて焼いてもらっています。(でも本殿まで行ったことなかったです。今年はお参りしよう。)
もり屋さん、pigmonさん、NTは中も面白く、外も面白く、中と外のギャップがまた面白いのですよね。他の寺社や集落までまだ足が伸ばせていませんが、いずれ取り上げたいと思います。NTは公的開発ゆえに宗教的な施設はものすごく少ないですが、その代わりなのかどうか、私立幼稚園などにはけっこう宗教系のところがありますね。
5月中旬から下旬にかけて、この鎮守の森でかすかにヒメボタルが光ってました。数年前の開発以後、ますますその生息範囲が狭まっています。ヒメボタルの♀は飛べないので開発されたら(逃げることができないので)それっきりです。
おーぼらさん、去年はヒメボタルを見せていただいてありがとうございました。千里でホタルがまだ見られるなんて思っていなかったのですが、「まだあきらめてしまわない」ことが自然を守る気持ちの第一歩かもしれませんね。