「ニュータウン人縁卓会議」で話題になったことの一つに、「地縁型コミュニティ」と「テーマ型コミュニティ」の連携、というテーマがありました。僕なりに整理すると…
●「地縁型コミュニティ」とは…自治会、PTA、青年会、老人会、商工会、消防団など…古くからあって、ある地域を独占的にまとめているような組織です。
●「テーマ型コミュニティ」とは…NPO、サークルなど…ここ10年急速に増えた形態で、気の合った仲間どうし、いくつでも作られる組織です。
同じ「地域」を舞台にしていて、やり方が違う。…ということでこの両者、どこでもあまりしっくりいってないケースが多いようです。「舞台が同じでやり方が違う」…釣り人とダイバーの関係に似ていると言えるでしょうか…(この両者もえてして対立しがちです)。
代表例は「自治会」と「NPO」ですが、◎自治会から見ればNPOは…全部がダメとは言わないけれど玉石混交で、信用できるのかできないのか…?実はお金儲けなんじゃないか…?自治会が長年作ってきた秩序を乱す…おいしいところだけ持っていってしまう…持続性がない…といった不満がたとえばあると。◎NPOから見れば自治会は…古臭い規則でガチガチ…「地域ボス」がナワバリ意識で仕切っている…自由じゃないしオシャレじゃない…「全員公平」の論理に縛られて柔軟に動けない…活動の質を高めるためにビジネスマインドがあったっていいじゃないか…自治会の役員だって毎年変わるから不安定だ…と、まあこんなところじゃないかと思います(あくまでもたとえばの一般論です)。
これはニュータウン「だけ」の話じゃないけれど、たしかにニュータウンでも、そういう話はよく聞きます。千里以外でも、同じみたいです。…という話になったのはこの「ニュータウン人縁卓会議」、NPOから来た人も自治会から来た人も、いたからです。これからもっと高齢化していく日本…足元からなんとかしてこうと思ったら、これはケンカしてる場合じゃないぞと。両方のいいところを持ち寄って知恵を出し合わねば…という論調だったかと思います。
まあ地域にハマッてくと、一人の人が両方に首をつっこんでたりすることも多いんですよね。地域というところはピラミッド型の企業組織と違って、実に変幻自在です。そこが面白いんじゃないでしょうか。最初は「寄せ集めでドライで人間関係が希薄」と言われたニュータウンも、こんなことで悩むぐらいネットワークが多重にできてきたってことですね。「ケンカもしない」ほうがマズイのかもしれません。
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