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高密度・南向き指向の街(上海城市規画展示館)
- 2010/6/16
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- まちづくり, 旅行記
- 4 comments
え~この悶絶しそうな上海の巨大ジオラマを観察してみましょう。
この写真の一角は発展めざましい浦東新区(Pudong New Area)。右上が、超高層ビルが続々建設されている一角です。森ビルが手がけた100階建(!)の上海ワールドフィナンシャルセンターもあります。10年ぐらい前まで田んぼだったなんて信じられない…。見てわかることは、
◎都心にもかなり大量の集合住宅が入っている。
◎日本の「団地」よりおおむね高密度・高層である(棟間隔も狭い)。
◎集合住宅は南面並行配置が多く「南向き指向」が見て取れる。
ガイドの人に聞くと、上海では日本同様、不動産ははっきりと南向きが人気があるそうです。風水もあるのでしょうが、それは気候条件などから来るものでしょう。こういうの、気候や緯度とどういう関係があるのでしょうか?緯度が低くて赤道に近ければどちら向きでも変わらない気がするし、北欧のように緯度が高ければ…?
高密度・高層で相当数の住宅が都心にも入っていることは、それだけ詰めないと、上海の都市膨張に対応しきれないという考え方があるのでしょう。上海の平均通勤時間は47分だそうです。たぶん東京よりずっと短く、大阪よりも短いのではないでしょうか。それだけ緑は減りますが、時間は有効に使える…ということです。どちらがいいんでしょうね?
実際に景色を見てもスカイラインが高く、帰国して関空についたときは町がペッタンコに見えました。
おお!よく見ると竹見台みたいな高層スターハウス群もあるではないですか!
コメント
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コメント (4)
いや~~たまげました。
公園と駐車スペースが少ない様に見えますが、どうなんでしょう?
比較するべきは、郊外の千里ニュータウンではなくて、大阪市内とすれば、
十分なのでしょうか???
またの上海の記事、楽しみにしています。
たしかにどちらも少ないですね。大阪市内と比べても「詰まってる」と思います。クルマはまだ庶民には高価なものらしく、日本の軽自動車のような気安いクルマはないし、同じクラスで比べても年収比較で言うと日本の倍以上の高さになってしまうようです。その代わりバイクが多いようです。これから中国社会が豊かになるとすると、交通渋滞と駐車場不測は深刻な問題になるでしょう。郊外の団地では駐車場に入らないクルマが団地内の路上にあふれていて、数十年前の千里を見る思いでした。
え?数十年前の千里、、ってクルマが路上にあふれていたんですか?(すみません、ここ10年ほどの住人なもので 🙂
鄧小平の開放政策が始まってしばらくたったころ、大学に中国からの留学生が来て、研究室の助手(最近は助教と呼ぶらしい)の人がクルマに乗せてあげて高速道路を走ったら、えらく興奮していたのを思い出します。日本の60年を20年で経験しているような状態なんでしょうか。
そうですよ!(ただし一般路上じゃなくて団地内の路上の話。)駐車場が足りなくなって緑地削って駐車場増設して…大変だったんですから~。何しろ初期の府営などではクルマを持つことは禁止だったし、戸建でも「クルマを持つのは5軒に1軒ぐらいだろう」という想定だったらしいですから実態と全然合わなくなっちゃったのです。
中国館の中に生活の変化の展示があって
http://sui-haku.at.webry.info/201006/article_13.html
1988年が日本の1960年代ぐらいの感じでしたから、日本の過去40年ぐらいの変化を中国は20年以下で圧縮して経験している…と乱暴には言えると思います。ただ日本は「総中流化」という形で成長が進んだのに対し、中国は今、貧富の差の拡大が大きな問題になっている点がまったく違うということでした。「三丁目の夕日」のようなのどかな成長観じゃないので、そこは単純に類推すると大きく間違う、と現地の人に聞きました。僕に言わせれば「三丁目の夕日」もあとづけのファンタジーで、実際の高度成長期は日本でももっとがつがつどろどろしていて、決していいだけの時代じゃなかったと思いますけどね。ああいう空気は、高度成長の初期に一瞬だけ成立した「一部の出来事」ですが、若い人があの映画を見ると、かえって誤解してしまうかもしれません。
今じゃ上海も高速道路びゅんびゅんですが、ガイドさんは「これは高速道路じゃなくて高架道路です!」と、「無料」であることを一生懸命強調していました。都市間では有料、都市内では無料、ということらしいです。