あこがれの「団地」展(横浜都市発展記念館)

これ、行ってきました。 横浜という大きな都市を背景にした団地とニュータウン開発の物語。公団や地方自治体、私鉄による旺盛な開発、高い倍率だった抽選、未舗装の道を駅まで長靴で行った話、造っても造っても増え続ける人口、プレハブの仮校舎、モダンな家電製品、自治会の結成、わきあがる「反対運動」…これ、千里の話やん!と思うぐらい「そっくり」。同じ時代を背景に造られた町では、遠く離れていても同じような生活、人生が進行していたことがわかります。

横浜は東京をフォローしながらかつオールタナティブ(別案)を出し続ける位置づけが、実は大阪とよく似ています。政治的にもやや反体制の傾向があります。マスの実験フロンティアですね。マスハウジング、マスマーケティング、マスプロダクツ、マスコミュニケーション、マストランスポーテーションは、すべて同じ時代の「根」を持っています。

鉄的には、東海道線と横須賀線の分離がものすごく遅れた背景もわかってダブルで楽しめました。総武線の複々線化のほうが早くなった理由は、横浜での貨物線分離反対運動があったんですね。

この建物自体が関内のレトロビルの再生で見ごたえがありました。(写真は一見、大阪の御堂筋線の駅のように見えますが、みなとみらい線の「元町・中華街」駅…横浜都市発展記念館への最寄駅は1つ手前の「日本大通り」駅です)

この投稿は2014年11月16日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。

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