2月中旬のことになりますが、東京、浜松、福岡など、遠来の研究者の方々に千里ニュータウンを見ていただく機会がありました。専門は都市計画関係。千里に関しては私は「座敷わらし状態」なので、喜んで案内役を引き受けました。それだけでも少し「気分が上がる」ところですが、「中国から気鋭の研究者の方も来られます。日本語はわかりません」というので案内資料を英語で作ることになってしまい…ええ、ええ、英会話学校も(恥ずかしくて人に言えないぐらい)長く通っているし、自動翻訳も動員してやりましたとも!ふだんはやることがない「自分の町でレンタカーを借りる」こともやりました。

慣れているトヨタレンタカーの窓口が千里阪急ホテル内にあることを発見。レンタカーの窓口は少し不便な場所にあることが多いですが、前後のダンドリを考えるとやはり千里中央の駅前は助かります。千里阪急ホテルは新御堂筋と大阪中央環状線の交点に立地していますから、1970年の開業当時はドライブイン的な使われ方も想定していたようです。レンタカーの窓口があるのはその名残りかもしれません。(来春にホテルが閉まってもその機能は千里中央に残してほしい…)

桃山台駅前で新幹線で来た皆さんを拾って、南千里の千里ニュータウン情報館からニュータウンの開発順に沿って逆時計回りにご案内。千里ニュータウンはこの20年近く大規模建替が進行しているので「建替前」「建替後」の両方が見られるのは今がほぼラストチャンスです。

大きなワゴンを運転しながら右をご覧ください左をご覧くださいを(しかも英語交じりで)やらせるのは危なっかしいと思われたのか、早々に若い方が「運転代わります」と言っていただいて、僕は案内役に専念。あるあるなのですがグループで町を回っていると途中で時間が足りなくなってきて(1人ずつトイレに行くとかあるじゃないですか…)最後の上新田(天神社)はカットしようかと思ったのですが、さすが研究者グループ、「いや!上新田も見たい!」とリクエストされ、20分の時間オーバーで終わりました。13時スタートで17時20分終了。2月の日没時間にはギリギリでした。(日没時間だってちゃんと調べておきましたとも。)

都市計画の研究者は初訪問でも、質問が的確です。これも千里ニュータウンの知名度のおかげかもしれず、有難い話です。千里ニュータウンは「日本初の大規模ニュータウン」として実は昔から見学者が多い町で、こんな多言語サイトを50周年の時(2012年)に作っておいたのも、こういう時には助かります。昔の自分にありがとう。「これ読んどいてください」でいいんですからね。

自分の町に異郷の方が関心を持ってくださるのは、うれしいことです。これが夏場だったり、泊り付きだったりすれば万博も入れたり、もっとゆっくり回れるのですが。冬場半日の最短条件で、十分有意義なツアーになりました。(そのあと千里朝日ビルの甘太郎に行って、夕暮れの千里の眺望を楽しんでいただきました。もちろん「眺めのいい席」をお願いしておきましたとも。)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

好評発売中!

幕末から大阪・関西万博まで。日本と博覧会の関わり・ウラオモテが多面的にわかる!貴重な図版多数。1970年当時の万博少年として、私の証言も採録されています。こちらから購入できます。

好評発売中!

ランドスケープの観点から「万博レガシー」を考える特集号。超豪華メンバーにまぜていただき、千里万博の近隣住民として60年にわたり変化を見てきた私の講演録も出ています。こちらから購入できます。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る