
「レガシー」というほど長期視点で残っていく精神の前に、もっと短期視点で万博が終わればマチナカに開放されて広がっていくといいなと思うものがあります。「フルフラット型低床バス」。
今や路線バスは高齢者がよく使うものになり、またバリアフリー化の観点からも、「低床化」は進んでいます。かつてのバスは2ステップが標準でしたが、今(少なくとも都市部では)見かけなくなり、千里では1ステップかノンステップのバスが走ってきます。ところが、ノンステップのタイプは扉を中央部と前に設けて乗降はノンステップでできますが、エンジン(やバッテリー)を車体の後ろ半分の床下に収めているため、車室内の前後に段差ができています。
高齢者が後部座席に乗ると、降りようとして前に移動するときに転倒しやすいという欠点があり、各社とも揃って「停車してから立ち上がってください」と案内しているのは、車内の転倒事故をおそれているのでしょう(当局から通達されているのかもしれません)。
その欠点を改善したのがこの「フルフラットEV」で、主要バッテリーを前部の屋根上に上げることで、車室内が前から後ろまでフルフラットになっています。いすゞや日野自動車が手がけているようです。
このタイプが、万博のシャトルバスに大量に投入されているのです。(Osaka Metroのリリースはこちら。)1枚目の写真は会場内で休憩用に置かれていた場面ですが、これが桜島駅などからのシャトルバスで使われているタイプでしょう。会場内を巡回しているのが2枚目で、こちらは少し小型のようです。

万博が終わったら…?これが一般の路線に出てくるのではないでしょうか。70年万博の時も、関連の鉄道などは新しい車両を万博前に造って大量投入し、+古い車両の退役を遅らせて会期中は新旧総動員で大量輸送に対応し、→万博終了後に古い車両を退役させる。→新しい車両が残る。というサイクルをやりました。それで日常生活が新しくなるわけです。ミャクミャクをつけたまま走ったら人気者になるんじゃないかな。
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