その向こう側にも私たちと共通の日常生活があったのだと想像すること(キエフ・団地群)

ウクライナの首都キエフは美しい森の都としても知られています。人口は296万人。大阪市に近い規模と言っていいでしょう。(キエフ市は京都市と姉妹都市になっています。)googleストリートビューでキエフの市街地を散策すると、ほんの少し前(2015-2018年頃に撮影されたようです)の日常生活の様子が垣間見られます。

郊外に広がるのは、大団地群。新しくなると高層になっていくのは日本でも見られる現象ですが、どこでも豊かな緑に彩られ、ポプラ並木の木陰を買物袋を下げて歩く人、ジョギングする人、ベンチでくつろぐ人…その暮らしの一面は、日本の郊外ととてもよく似ています。

それもそのはず、日本の団地群は共産圏の集合住宅に大きな影響を受けています。そしてモスクワの団地群をgoogleストリートビューで見ても、その基本は共通の部分が数多くあります。キエフの地下鉄の郊外の終点(アカデミステーチュコ駅)が、千里中央にそっくりだというこんなレポートもありました。

私たちの都市生活は、自分たちが思っているよりはるかに「共通の現代生活」に強く影響されています。それが「ニュータウン的」であるということです。

今は戦場となっているこの町で暮らしているのは、私たちです。そして攻め込んでいる側のロシアの兵士たちも似たような暮らしをしていたのかもしれません。

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