ファミレスが「よそゆき」だった頃
- 2022/5/24
- 千里ニュータウン, 周辺地域
- まちの記憶, カルチャー
- 9 comments
阪急山田駅の少し南側に現存するこの建物、特徴ある屋根の形を覚えている方も多いのではないでしょうか。1970年代後半…ということはもう40年以上前!阪急系列のファミリーレストラン「セントバーナード」として建てられ、やがて「レストラン阪急」という名前に変わり、~(何回変わっただろう?)直近では「COCO’S」として使われてきた建物です。
今は閉店して…(もうつぶすのかと思っていたら)今度はコンビニになって再オープンするようです。天井が高かった室内、どのように改装されるのでしょうか。
はじめの頃、ファミリーレストランといえば「よそゆき」で、名前のとおり家族で週末に少しおしゃれして自家用車で出かけるようなハレ空間でした。「セントバーナード」というのが(大型犬は大きな家でないと飼えませんから)リッチな感じ。コック帽をかぶったセントバーナードが目印でした。いかにも阪急好みな名前です。この場所は住所は「山田西」で阪急王子住宅地の入口にあたり、ぎりぎり千里ニュータウンではありません。山田駅は駅ビルも阪急系列だし、その間に建っているマンションは阪急ブランドの「ジオ」だし、千里ニュータウンに張り付いた、大阪府が阪急にとっておいた土地の一角に、このレストランも建てられました。線路と道路の間の駐車場が変則的に細長くて停めにくいのが緊張したものですが、阪急の土地の中に収めようとしてそうなったのでしょうか。
「セントバーナード」は、このほかにも箕面市桜ヶ丘など数店がありました。「ファミリーレストラン=おしゃれなもの」×「阪急=ちょっと上等」の組み合わせで、店舗数は多くないけど悪くない感じでした。週休2日制が定着し始めた頃、「誰でもできるちょっといい暮らし」というイメージで、ファミリーレストランとニュータウンはいい組み合わせだったと思います。
「ファミレス」と短縮形で呼ばれるようになったのは、いつ頃からでしょうか。バブルに向かって、上等よりも高級、もっと差別化されたサービスが求められるようになり、いつのまにかおしゃれイメージは分解して、業態転換したり、ドリンクバー形式などを入れて接客コストをカットした若者向けの低価格路線にシフトしたりして、今の若い人には、あの差別化されてないお洒落感を説明するのは難しいでしょうね。もう40年以上も歳月がたっているのです。
ついにレストランではなくなるようですが、この外形がまだ使われるのは少しうれしいです。駐車場が変則的なのはそのままなんだろうな。地政学的条件というのでしょうか。大げさだな。
コメント
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ニュータウン内にはありませんでしたが神戸屋レストラン、菊一堂などの高級感のあるレストランは子供心にワクワクしました。千里阪急に入っていた別舘牡丹園もよそ行き感があって印象に残っています。今の子供達が大きくなったら回転ずしやガストに郷愁を感じるのかもしれません?
セントバーナード!!!覚えています
小学生のころに「おでかけ」の外食で一度行きました
お子様ランチ的なものを頼んだのですが
ミックスベジタブル(当時そんな言葉も知りませんでしたが)の
コーン・ニンジン・おまめさんの中でコーンだけ先に食べてなくなって
ニンジンとおまめさんを残して叱られました(T_T)
懐かしい思い出です(笑)
社会人になってから 土曜日の草野球の後に 西宮の阪急レストランをよく利用していました
「ファミレス」じたい 結婚するまではよく利用していたように思います…
千里高校に通いましたので その後この前は毎日通学路として歩きました
(途中からチャリンコの許可を茨木市の友達から譲ってもらってチャリ通学しましたが)
後に野球殿堂入りする宮本慎也さん(2つ後輩)が
中学生の時にここをランニングしているのに遭遇した際
既にその段階で体つきがすごかったのを思い出しました
千里高校生にとって このあたりは馴染みのある場所です
今の山田駅なんて 当時誰が想像したでしょう!?
山田駅は1973年の開設当初、阪急全駅の中で一番乗降客が少なかったのです。モノレールはなかったし、王子住宅地も少ししかできていなかったし。それが今は南千里駅より多くなってしまいました。千里線で2位になっているようです。
「山田」から「中千里」にしてみては。
わたしは1976年まで藤白台に住んでいましたが山田駅の記憶がなくて……。
最近、山田のほうが勢いありまして…モノレールの乗客が増えているのも寄与していると思います。人の動態が多様になっていますね。都心一方向でなく。
レストランセントバーナード、とても懐かしです。少しリッチな気分でたまにでしたが、家族で楽しく食べに行ってました。入り口にあったセントバーナードのインパクトも強く今でも思い出します。千里山店にも行ったことがあります。懐かしく楽しかったあの頃の思い出。ご投稿ありがとうございました。
セントバーナード、千里山にもあったのですね。山田の店舗跡は建物は同じままコンビニ(L)に改装されて新しい日常を刻んでいます。高かった天井はフラットにふさがれて、天井裏がどうなっているのか、興味を惹かれます。
セントバーナード。
昔、関西テレビで、阪急ドラマシリーズという30分枠のドラマをやっていたことをおばえているでしょうか。
そのシリーズで、1979年10月〜1980年3月に「新婚プラス1」というドラマをやってました。確か、主演は、三浦リカさん、高岡健二さんだったと思いますが、その際、この山田のセントバーナードがロケに使われていました。ドラマの中でも、父親を演じていた渡辺文雄さんが、セントバーナードの社長役ということで、店の名前も同名で使われてました。
ドラマでは、あの付近や阪急電車(とりわけ南千里に通ずるトンネル部分を通過しているシーン)がよく映されてたことを思い出します。
へえ!そんなドラマがあったんですか。映像が残っていれば面白いですが。誰か録画していないかな?