遠くの町の仲間たち…むさし緑園都市(埼玉)

首都圏には大小あわせて星の数ほどニュータウンがあり、ベッドタウンのメッカ埼玉県には「むさし緑園都市」というニュータウンのシリーズがあります。ニュータウンのシリーズ?…というのもこのニュータウン、7つの地区に分かれていて、もう30年以上たったヨウカン型5階建団地の地区もあれば、いま造成していてこれから分譲します…という地区もあって、それぞれが別々のニュータウンと言ったほうがいいぐらいだから…(行政区は川越市、鶴ヶ島市、坂戸市、東松山市にまたがっています)。
でも全体構想としては一つで、全国にはいろいろなニュータウンがあるものです。千里で言ったら、千里ニュータウンと彩都と箕面森町が同じニュータウンですって言ってるようなものです。トシの離れた兄弟ってやつでしょうか。
ということでヨウカン型の写真を出そうか、造成中の写真を出そうか迷ったのですが(どちらも行ってみました…)、ナカを取って1980-90年代に造られた「高坂(たかさか)ニュータウン」地区を選んでみました。そうです。「むさし緑園都市」のシリーズの中に、「高坂ニュータウン」という名前が入っているのです。日本が豊かだったころの(涙)設計ですから、なかなかキレイです。緑地帯の低木も2色交互になっていて、凝っていますね。
関西から行くと関東平野は本当に広くて、池袋から東武東上線で高坂駅まで45km!NHKドラマ「つばさ」の舞台になった「小江戸」川越も越えたあたりから、6つの駅の沿線にまたがって「むさし緑園都市」は散らばっています(ちなみに西武新宿線で行くと所沢スタジアムも越えて、やっと川越にたどり着いて、さらにその先ってことです)。
それだけ都心から離れていても、東上線はメトロ副都心線と直通になっていて「渋谷ゆき」が来るし、副都心線はやがて東急東横線とも直通になるので、横浜までも一本で行けてしまう…という壮大な計画。東京の電車は混んでいるし通勤ご苦労様ですが、これだけ関東平野キャパが大きいと、関西はとてもかないっこないなあと…。
ともあれ、いろいろニュータウンを訪ねていると、概して新しいニュータウンは設計は練れているけれど立地が都心から遠く、古いニュータウンは立地はいいけれど設計が古い…ということで、なかなか天はニ物を与えないものだなと、なんとなくほっとしたりします。

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