埼玉県大宮に新しくできた鉄道博物館へ行ってきました。圧巻は、20数両におよぶ実物車両のオンパレード!(この写真は模型ですけど…)
興味深い発見をしたのは、行く途中で読んでいった「『夢の超特急』、走る!」(碇義朗著・文春文庫)に書かれていた新幹線のコンセプト…「デラックスな列車を作ろうとしたのではなく、近代的でむだのない設計を目標にした」という一節。快適な空間は提供するけれど、ぜいたくな設備は対象外とし、食堂車や展望車もありませんでした。それは一国を代表する特急列車として、新幹線が開業するほんの4年前まで走っていた特急「つばめ」「はと」からは大きな転換でした。
…それは千里ニュータウンの設計思想とまったく同じじゃないか?新幹線の試作車両が登場したのが1962年。その年は、千里ニュータウンがまちびらきしたのと同じ年でした。
「高度経済成長を背景に急増する大量のニーズにスマートに応える」という点でも、両者には深い共通点があります。新幹線は輸送ニーズ、ニュータウンは住宅ニーズですが…こういうことを「時代の精神」とでも呼ぶのでしょうか。
「ニュータウンは機能的・合理的な新幹線のような町である」と考えると、それは高級住宅地などではなく、古くからある芦屋のようなお屋敷町とは全く違うものをめざしたのだという「原型の発想」がよくわかります。
…「一発目が成功したので次々と全国に造ってしまった」という点でも、両者には共通点がありますね…
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