横コミュニティ?縦コミュニティ?
- 2007/2/19
- 藤白台
- まちあるき, 団地
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一丁目のB棟(府営住宅)。ここでは片廊下型の棟(写真手前と奥)と、階段室型の棟(写真中)が一棟おきに並んでいます。
この2つのタイプは、集合住宅を代表する二大勢力です。1960年代に大量に造られた、エレベーターがない中層の「団地」では階段室型が圧倒的にメジャーですが、その後のいわゆる「マンション」では、エレベーターをつける効率からか、片廊下型がメジャーに変わりました。
ここ藤白台一丁目では、中層(4~5階建て)でエレベーターはついてないけど片廊下型、という、わりと珍しいタイプの棟があるわけです。千里ニュータウン全12住区のうち、B棟府営住宅は津雲台と新千里西町を除く10住区にありますが、この片廊下型の棟は、藤白台と新千里南町の2住区にしかありません。新千里南町の棟は新御堂筋沿いに見られますね。
団地研究をしている先生によれば、この2つのタイプには一長一短があり、特にコミュニティのでき方に大きな違いがあるそうです。階段室型は同じ階段を使うタテのご近所と仲良くなりやすく、片廊下型は同じ階のヨコのご近所と仲良くなりやすいわけですね。ところが生活音はむしろ上下に抜けやすいため、階段室型のほうが、音が上下から聞こえてきても、顔を知ってる関係のためトラブルになりにくい…そうです。
もちろん片廊下型にもメリットはあり、たとえばエレベーターの後付けなどは、格段に片廊下型のほうがやりやすい。火災時などの避難も、片廊下型のほうが強みがあります。
この2タイプを一棟おきに配置したところにも、いろいろな設計を実用化しようとした千里ニュータウンの実験精神が伺えます。景観的にも面白いリズムになっていますね。
コメント
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コメント (4)
私が住んでいた団地は「階段室型」で、3箇所階段があり、同じ階段を使う人とはよく顔を合わせますが、別の階段の方とはなかなか顔見知りになりませんでした。でも子供達には関係なし。あの頃のおばちゃんたちもそんなに階段別の人間関係ではなかった様な気もします。あの頃はベランダ越しに声を掛けて、ベランダから顔を出して井戸端会議をしている光景を良く見かけたものです。今は、そんな光景はあまり見かけないでしょうね。
大阪のおばちゃんは全てを越える…ってか?そういうのをまさに「縦横無尽」と言うのでしょう。今はどうなっているでしょうか?冷房がついて窓を開けなくなってから、私たちは過度に「プライバシー」に神経質になってしまったのかもしれません。ベランダ越しに声をかける関係があれば…カギをかけても孤独、ということにはならなくてすむはずですが…。ますます高齢化するばかりか、日本はとうとう単身世帯が一番多い世帯のカタチになりつつあります。気軽に声をかけあう関係を、もう一度見直す時が来ているのではないでしょうか。
津雲台の住宅供給公社16棟は
階段室型ですが 2タイプ有ります
A1~3 11 12 が ジグザグに上がって行くタイプ あとは 普通の何処にでもある型ですかね(^_^;
そおいや 竹見台なんかに 一階の階段のみ 裏にも抜けれるのがあって タクシーで 「あ・・足らへん ここで待ってて」と言って逃げる悪い人も居たと聞いた事があります
で・・・ 聞いた話ですが ほんまかどうかは 確認はしてませんが どっかの団地では 一階の人が 勝手に地下室造ってた なんてのも聞いた事あります^_^;
スティーブマックイーンの大脱走を思い浮かべてしまいました(^^ゞ
団地は画一化されてるようで、けっこういろいろ細かな「バージョン違い」があるようですね!千里の場合、記録するなら今のうち…です。「千里NT団地大カタログ」などが作れると、面白いかもしれません。先日私は、公社(現UR)C棟の写真を見ていて、津雲台のだけ見分ける方法を見つけてしまいました。「地下室」は都市伝説っぽいですが、どこかに一つぐらいそんな棟があるかも…?と想像するのもまた楽しからずや…です。