ニュータウンらしくない?(成田・公津の杜)

民間によって開発されたニュータウンには、一つの傾向があるように思えます(あくまでも「傾向」ですが)。それは…「ニュータウンらしくない」ということ。(人によっては公的セクターによる開発だけを「ニュータウン」と考える人もいるようです。)
表通りや駅前などは「見せ場」を作っていても、一般住宅街に入ると、普通の町並みとあまり決定的な違いはないような…それは店舗と住宅のゾーン分けのゆるさであったり、区画割りであったり、道幅であったり、緑地の取り方であったりがそう感じさせるのだと思いますが…。
千里、高蔵寺、多摩などを「公的セクターによるニュータウンの典型」とすると、そういった町に見られる理想主義的な雰囲気が、あまり感じられません。いってみれば現実主義的
それはつまり、民間企業による開発は経営問題にかかわりますから絶対に失敗できないので…「無理をしない」ということなんじゃないか?と思います。土地利用の効率を考えると、普通の町に近くなってしまう。
逆に言うと「公的セクターによるニュータウン」は、経営的観点から言うと、かなりの無理をしている?高度成長期なら、そういった「理想を追いかけて無理をする」姿勢も経済成長と人口増加が吸収してもったのだと思いますが、人口減少期に入ると、その姿勢を保つことが難しくなってきている…ということが、今、千里や多摩につきつけられている課題ではないか?と、民間開発のニュータウンを歩いていると、逆に気がつかされます。

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