「吹田市・豊中市千里ニュータウン連絡会議」の集計によれば、更新が進む千里ニュータウンの人口がはっきり増加に転じ、最新集計で95,000人を突破したようです。(両市による人口集計はこちら)
2005年から2010年までほぼ89,000人台を続けてきたのが2011年に90,000人台を回復し、2012年には94,000人近くに。そして2013年の最新速報では95,000人台へ…。2005年頃から集合住宅の建替をばんばん進めているのでやっと効果が出てきた感じです。とくにこの2年間で5,000人増えたのは住区半分分に相当するので、それは「顕著な増加」と言えます。
集合住宅の大規模建替をやると、いったんは入居者募集の停止や仮移転などで人口はがくんと下がり、数年間の工事中は減った状態で、完成で一挙に増える動きになります。高層化などで住戸が増え、元の住民に加えて新しい人たちが転居してくるので若い家族も増えます。これは小学校の児童数や駅前を歩いた感じでも実感できることですが…こんなことができるのは千里の恵まれた立地あればこそで、どこでもできるわけではありません。
ただし間違えてはいけないのは、初期からの高齢住民がどこかへ行くわけではないので(建替を機に出ていく人もいますが、おおむね定着率は高い)、均した高齢化率が上昇を止めても、後期高齢者はこれから増えていくということ(世代別の人口構成はフタコブラクダになります)。日本全体の子供の数は減っていますから、昔のように「若い夫婦と子供だらけの町」には二度と戻らないこと(過去の減少が激しすぎたので小学校のパンクはなかなか起きないでしょう)。離れた世代と居住歴の住民が交流する場を作らないと、「2つの千里」ができてしまうということです。
ニュータウンの「実験」は続いているのです。ただ新しいフェーズに入ったということです。(写真は建替工事中の藤白台「ふれあいの道」)
この投稿は2013年10月21日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。
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