(前回からのつづき)和歌山県は海南市にある藤白地区。熊野古道が山へ入っていく裾にある静かなエリアですが…歩いていくと目に入ってくるのが「藤白王子跡」という案内板。藤白王子!王子って、何でしょうか?「祓戸(はらえど)王子跡」という文字も見えます。
これはそういう王子様がいたのではなく、古来熊野詣が盛んに行われていた頃、旅の人の無事を祈り、休んだりするための拠点といいますか…今風に言えば「道の駅」のようなものだったのでしょうか。昔の旅は徒歩ですから、こういう拠点がルート沿いに多数必要だったようです。「多数ある」ことの表現として「九十九(つくも)王子」とも言われたとか。(「つくも」と「王子」が出てきました!千里の方ならピンとくるでしょう…)そこでは儀礼が行われ、旅と儀礼の拠点として「神社」の形をとっていた場所もあったとのことです。
そして「藤白王子跡」は「藤白神社」となっています。提灯に「藤白神社」と添え書きされていますね。(2017年7月取材。つづく)
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2021年 5月 21日トラックバック:「藤白台」のルーツ?を訪ねて-1. | アラウンド・藤白台
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2021年 5月 25日
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