先週の日曜(10/16)、NHK教育あらためNHK Eテレ(デジタルで2チャンネル)の『日曜美術館』を見ていたら、風に動く彫刻をあちこちに造っている新宮晋(しんぐう・すすむ)氏の特集をやっていました。
出るぞ出るぞ…と思って見ていたら、出ました!「大阪府吹田市の千里北公園では…」そうです。藤白台は金蘭の横の丘の上にある『風の道』。これが新宮さんの若いころの代表作。いつもくるくる回っているあいつ…です。新宮さんのホームページを見てみたら、作品リストのトップに『風の道』が出ていました。
この作品は1970年、千里ニュータウンがいちおう完成した記念に、大阪府が企業の協賛も募ってニュータウンのあちこちに置いたアートのひとつです。高さは約20m。昔は周囲の木が小さかったから、もっと下のほうから見えていました。
新宮さんは1937年生まれ。今もお元気です。1970年当時は…33歳!評価もまだ定まっていない若いアーチストにあんなに大きなものを造らせて皆から見える場所に設置する…という精神が、千里ニュータウンにはあったのです。それでこそ「ニュー」タウン!…じゃないかと思うのですが、いかがでしょう?
ところで同じときに千里中央に設置された『ステンレスの林』(飯田義国作)は2006年再開発の際に片付けられ、いまでは豊中市某所の倉庫に眠っているそうです。可動部のある「動くアート」はどうしても劣化するので、お金をかけて修復しないと再設置が難しいそうです。
…となると、この『風の道』にもいつか、同じ問題が訪れるのでしょうか?僕はこれ、藤白台のシンボルだぐらいに思っているのですが…。団地の中のゾウのすべり台(しろすべ)にしてもそうですが、町の記憶って、こういう、実用性と離れたモノに宿っていたりする…それらが古くなって、再開発や老朽化で姿を消してしまわないよう、住民が支える「アート・ファンド」みたいなものが必要なんじゃないでしょうか?
北公園の気持ちのいい芝生の上で、一度、新宮さんの話を聞いてみたいものだと思いました。
◎今週末の日曜(10/23)晩、再放送があります!20:00-20:45
『風の道』が好きな人は忘れないように!
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