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なぜかまたがるニュータウン(彩都)
- 2009/11/14
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- 行政
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行政区域をまたいでしまうDNAは、千里ニュータウンの年が離れた弟分、「彩都」でもしっかり受け継いでます。
これは彩都内某所にある、「彩都が全部できたらこうなる」完成予想ジオラマ。東部地区までしっかり作られていて、ニュータウンオタクには心ときめくお宝ですが、それはおいといて…。オレンジの線で囲まれてるのが彩都の開発予定区域。ブルーの太線(私がphotoshop上で描きました)の左が箕面市、右が茨木市。現在開発中の西部地区も、できている部分はほぼ茨木市(彩都あさぎ、彩都やまぶき)ですが、これからできる箕面市の部分(彩都粟生南、彩都粟生北)もけっこう大きいことがわかります。
ところが彩都の公共交通体系は千里中央直結型にできていて、千里中央は豊中市。茨木市の中心部にも、箕面市の中心部にも、彩都から直接出る手段はありません。市役所に用事ってそう頻繁にあるものでもないと思いますが、しかし不便でしょう。
ニュータウンというのは「大規模な都市開発」であるため、開発主体は市町村のレベルを超えることが多く、ときとして「直轄地」という性格が強く出るようです。これが最初はいいのですが、年月を重ねるとやはり市町村単位で行政は行われますから、ニュータウン内の分断、既成市街地との一体感のなさという二重の問題が浮かび上がってくることになります。「地方行政はそのうち広域化するから」(合併だけじゃなく、連携でも)ということが前提になってるのだと思いますが…
ちなみに箕面市は豊能郡、茨木市は三島郡の系譜に連なり、さかのぼれば水系が違うし、わかりやすく言うと前者は阪急宝塚線、後者は阪急京都線沿線沿線。これが豊能郡グループの豊中市と三島郡グループの吹田市にまたがってる千里ニュータウンと同じ図式なのです。「行政の広域連携」って、だいたいまず旧の郡単位がベースになったりするので、それでもまたがってしまう。
ニュータウン住民は国境をまたぐコスモポリタンとして生きるように運命づけられてるのかも。
コメント
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コメント (5)
写真の中央を縦に走るのが大阪モノレール。この線路の東側は常識的には茨木市ですが、写真の下の方ではかなり箕面市が出っぱてます。
この出っ張りの箕面市に近日リハビリ病院ができます。
大阪府では府下を豊能・三島・北河内・中河内・南河内・堺市・泉州・大阪市の8つの医療圏に分けて各圏域の病院のベッド数(病床数)を決めています。
この青線の右側=三島圏域では「もう病床数は足ってる」とのことで新たなリハビリ病院はかろうじて青線の箕面市側=豊能圏域で建築許可が下りたのだそうです。
阪大病院は豊能圏域の吹田市にありますが、道路の向こうは三島圏域の茨木市。医療や介護の世界ではこの圏域が、所轄保健所がからんでくるだけにややこしいのです。
府内の圏域も行政上ではやむを得ないかもしれませんが、救急車は県境の猪名川を超えて川西市と池田市の間はイケイケ状態です。ここでも府県や市など行政区分がの差による福祉制度の違いがあったりして事後の書類や手続きがややこしくなっています。
そうか、救急車をどこから出すかってことにも関わってくるわけですね。(ところで吹田市は三島圏域ですよね?保健所の管轄では違うのですか?)ちなみに元々は彩都の箕面市部分は「三島郡豊川村」で、それが箕面市と合併したために豊能圏域に引っ越してしまったのです。千里ニュータウンの豊中市部分も元は「三島郡新田村」で、上新田は豊中市に合併されて豊能圏域に引っ越してしまい、下新田は吹田市に合併されて三島圏域に残りました。「国境の町」は複雑です。
吹田市は豊能圏域です。
http://www.pref.osaka.jp/iryo/keikaku/keikaku2-3.html
保健所の管轄は池田保健所は池田市・箕面市・豊能町・能勢町
豊中保健所は豊中市のみ、吹田保健所も吹田市のみです。つまり池田保健所が(守備範囲が広くて)しんどい思いをしています。
ご存知と思いますが、
2004年4月から、北摂・豊能4市2町=豊能圏域の夜間小児救急は、箕面市に開設された「豊能広域こども急病センター」に統合されました。これにともない、これまで吹田市民病院や済生会吹田病院でおこなわれていた夜間小児救急が基本的に廃止されました。
へええ、医療圏では吹田は豊能圏域なんですね。そういえばたしかに夜間小児救急はそうなってますね。ちなみに吹田市藤白台の昔の名前は三島郡山田村大字山田上小字いろいろ…であります。
吹田市は豊能か三島かが曖昧ですね。江坂、豊津は豊能でしたから。
楠葉や高の原のように府県境を跨ぐニュータウンもあります