四六のガマっていう説もありますが、ニュータウンウォーカーとしてはやっぱり、つくばセンタービルでしょう…。
1983年完成。ホテル、商店、ホール、オフィスの複合ビル。ポストモダンの記念碑的建築として、wikipediaにも出てるぐらいの有名建築。設計:磯崎新。2006年に姿を消した千里中央地区センタービル(1970)は槇文彦の設計でしたが、新しい町のシンボルを気鋭の建築家にやらせるっていう点は、ここも同じ。ただ1970年から1983年の間に、時代はモダンからポストモダンへと大きく舵を切ったわけです。
…っていう予備知識を仕入れて行って、ここのホテルにも泊まったのですが、「ポストモダンの記念碑」っていうからさぞビックリするような意匠やシカケがあるかと思ったら、それほどでもありませんでした。…というのは、時代はすでに2008年まで進んでしまっていて、かつ、「何もかも新しい」広大な人工都市の真ん中では、これぐらいの冒険をもってきても違和感がないと言うか…。ちなみに磯崎新氏は、千里ではお祭り広場にいたロボット「デメ」と「デク」を手がけられたそうです。なんとなく似てる?ぺデストリアンデッキ(歩道橋)が車道をまたいで四方と歩車分離で結んでいる構造は、いかにもニュータウン的要素です。
筑波研究学園都市はこの「つくばセンタービル」が町の中心とされるわけですが、驚いてしまうのは、鉄道の駅がこの一角に引き込まれたのは、ようやく2005年になってからだということ。それまでつくばは、開発着手以来40年近くも!鉄道なしの都市だったわけです。大きなバスターミナルが、この一角には隣接しています。
1983年って、僕が社会に出た年なんで少し親しみを感じます。僕はポストモダンじゃないけど。

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