「連結性」つながりでもうひとつ、こちらは少しうれしかったこと。
こちらは南千里のホームからも見える、佐竹台公社住宅の建替第2期分。昨年末に完成し、新しい暮らしが始まっています。夜景は一度ご紹介しましたね。(以前に「OPHって名前はわからない」と書いたのですが、「Osaka Prefectural Housing co.」の略らしい…つまり「大阪府住宅供給公社」ってことですね。)
最新公社住宅の設備などは第1期分完成のときにレポートしているのでそちらをご覧いただくとして…この町、たしかに高層化されているのですが(最高14階建)、千里ニュータウンらしい、いい設計になっていると感じました。
まず、敷地がオープンであること。この土地は駅近にあるのですが、写真の手前(南東)から奥の駅(北西)まで、近隣住民がまっすぐ敷地を突っ切って駅にショートカットで行けるよう、通路が確保されています。柵なども非常に低く、門扉などはありません。
つぎに、視界の抜けが確保されていること。住棟が分節されて「壁のような」威圧感を与えないように留意されています。見通しが効くことは、もちろん防犯上の効果もあります。
住棟配置は中の広場を囲むような「囲み型」の発想が取り入れられ、つまり外来者も入ってくるのだが住民から丸見え…という、「周囲との連結性」と防犯性が両立した空間になっています。広場はもちろんコミュニティの核になるわけです。もちろん駐車場もありますが、うまく処理されていると感じました。
「高層化しても、いい町にする」という設計者と住民の気概が、感じられる一角になっています。
千里ニュータウンのあちらこちらで同時進行的に進みつつある団地建替。先行事例はどんどん見て、いいところは盗めばいいんですよね。
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