開発の現実
- 2007/1/5
- 千里ニュータウン, 周辺地域
- まちづくり
- 7 comments
すぐ前のブログでご紹介した小野原・春日神社鎮守の森のすぐ外側。
数年前まで里山と田畑が田園風景をおりなしていましたが、今は区画整理の真っ最中。向こうに見えているのは金蘭の建物。うすーく竹林のちょろちょろ残っている稜線の手前が箕面市小野原西、向こうが吹田市藤白台。このもう少し右手を行って稜線を越えると、千里北公園の緑が広がっています。
…言葉を失うような光景ですが、千里NTもいったんはこのようなマルハゲ状態を経て現在の姿に作り変えられたことを思うと複雑な思いにとらわれますね。
千里ニュータウン開発中は吹田市側のほうがこのようなマルハゲ状態であり、箕面市側が緑豊かな里山の光景であったわけなので、数十年を経てまるで写真のポジとネガが入れ替わったようです。
コメント
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コメント (7)
あ・・・ ここ こないだ行ってびっくりした(;。;)
あの「木馬館」があったところですよね ちと 悲しい風景
店舗(時々お世話になっていた)、テニスコート(ここのスクールにずっと通ってました、とってもよかったんですよ~)、墓地も移転、反対運動もあって裁判もやってたし、簡単にマルハゲの姿になったわけではありません。
千里に若い人を呼びもどす力(あるいは体制)があったら、周辺地区を開発する必要もなく、こんな状態にはならなかったでしょう・・・
でも、千里ニュータウンで育ったんだもん、未来を信じています。
小野原の人たちも葛藤して、選び取った現実解の「途中経過」がこの姿ということでしょう。乱開発に任せるよりはきちんと区画整理するほうが後世のことを考えるといいのかもしれません。鎮守の森と新しい町が調和した素敵な小野原になりますように…。五年後十年後に期待したいですね。
小野原の開発にあたって、箕面市と話し合ったことがあります。
箕面市の基本思想は
「北部の山麓の自然は徹底的に守る。
(小野原などの)南部はとことん開発する」
ってことなんですって。
だって、その南は(箕面市の税金を使わず)吹田市が公園をキープしてくれてるし、北千里という公共交通も充実している。どこに小野原を開発しない理由があろうか?
とも解釈できました。
おーぼらさま、日本が農作物を大量に輸入するようになり、これは農地を輸入しているのと同じですから農地の価値が下がってしまったことが、大量の宅地転用に繋がってきたんだと思います。でもこれから人口は減少するし、日本の食料自給率があまりに低いことはリスクでもありますから、どこかで「宅地を農地に再転用したほうが合理的かも?」というターニングポイントが来るような気がします。そうすれば近郊農村としての役割が、北摂で再びクローズアップされるかも?消費地が近いことは強いメリットですからねえ。
開発は是か非かうつかしい問題です。上新田は結局ニュータウンに入らなかったために、スプロール化というか乱開発のばになったことは、あそこに車で行っていくとよく分かります。しかし、計画に入らないことによって奇妙な活気を感じることも事実です。それは、五月が丘とNT台町との差のようにも感じます。結局は人口差なのかともおもうのですが、それじゃあまりに、ザンないですよね。どこから、意外な勢いが生まれてくるのか、いやー難しい問題です。
もり屋さん、小野原や五月が丘は区画整理のプランによって開発され、上新田はそれも実行できなかった…という点が異なりますが、いずれにしても「開発の痛み」は逃れられない…ということでしょうか。(小野原ももし区画整理をしなければ、無秩序な開発を食い止められなかったでしょう。)ただたしかに千里NT内にはないような小洒落たお店があったりするんですよね。ああ、上新田もレポートしなくちゃ。近くでも知らない場所がたくさんあります。