建替なった佐竹台の公社住宅のレポートを続けます(建替済の棟から、千里ニュータウンに独特の「A棟」の表示はなくなりました)。2/26は新しい住戸の見学もさせてもらえました。この日は鍵渡しの日でもあり、また駅に近い好立地ということもあって新しく入る人もすぐに決まってしまったそうで、室内見学ができるのは貴重なチャンスです。
見学できたのは、49㎡の部屋と59㎡の部屋の2タイプ。一番多いのは59㎡のタイプだそうです。建替前からの住民のニーズ、家賃とのバランスなどを考慮して間取りは決められたとか…。ゴージャスではないけれど、すっきりと清潔に、気持ちよく暮らせる空間にまとめられていました。ベランダも幅が広くて使いやすそうです。床暖房もオプションでついてるとか(工事はしてあって申し込むと使える仕組み)。部屋までのアプローチは階段室型からエレベーター→片廊下型に変わりました。南向きの部屋が多いですが、敷地を囲むように住棟を建てているため、東向きの部屋もあります。
建築が専門のOさんも見学していましたが「けっこういい素材使ってますよ。プランもよく考えてるし。フェンスで敷地を囲ってしまいがちな民間マンションと違って、誰でもオープンにアプローチできるのも、団地の精神を受け継いでますね」とのことでした。
古い団地から移って来られる方はこれまで仮住まいや意見がまとまるまでの苦労も多かったとお察ししますが、考えてみたら一生で2回「新生活」を始められるなんて贅沢な話だなあとも感じたのでした。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (2)
このキッチンセットをぱっと見て、一瞬、思ったこと。前のとどこが変わったん?
セット全体の奥行きも幅もひろくなり、(ガス台は好みのものを据え付けるタイプですが)システムキッチン風に、そして水栓がシングルレバーになっているなど、たいへん便利になっているのはよ~くわかるのですが、それでも「印象」が変わっていないのです。
つまり、この基本路線は45年前にかたちづくられていた、ということですね。当時の千里ニュータウンの暮らしが、いかに新鮮で輝いていたのか、を実感いたしました。
pigmonさんがおっしゃってる団地初期のキッチン(再現レプリカ)は、吹田市立博物館に行くと見られますよ~。現物はすでにリプレースされており、残っていたとしても建物からはがして持ってくるわけにいかなかったので、当時の図面をもとに専門家が忠実に再現した労作です。…僕もそのことが頭にあったので、室内ではまっさきに目が行ってしまいました。