なぜこれが内地でできないのか?

沖縄・ケラマレポートを続けます。
こちらは阿嘉島(あかじま・人口340名)の座間味村立の幼稚園・小学校・中学校。なんと3つが同じ敷地内にあります。お見せしたいのは青々とした芝生の校庭!南の日差しを受けて本当にキレイ。
実は沖縄県内では、どんな離島のどんな小さな公立学校に行っても、どこでも校庭は芝生なんです。石垣に住んでいるある人は、これを「アメリカが沖縄に置いていった数少ない良いこと」だと言っていました。アメリカ占領時代の名残りなんですね。
この芝生校庭を見ていると、「これがどうして内地でできないんだろう?大阪の吹田でできないんだろう?」と思ってしまいます。亜熱帯の気候は芝生に有利かもしれませんが、芝を刈ったりする手間はかえってかかるかもしれない。でも沖縄ではそれを実現しているのです。
天然の芝生校庭は夏の暑さをやわらげ、ケガを緩和し、子供が外に出やすい環境を作ります。何より公立校はコミュニティの核=シンボル的な場所でもありますから、そういう場所が豊かな緑におおわれていることは、町の人たちに豊かな「庭」を提供しているような心理的効果があるんじゃないでしょうか?「環境を守ろう!」と100回言うより、いつのまにかそういう気持ちが育つような気がします。
私立校には芝生校庭を取り入れている学校もありますが、公立校の校庭が芝生だったら、人気も上がるんじゃないカナー?
神戸には校庭の芝生化運動をしているNPOもあるようですね。
この「座間味村立阿嘉幼小中学校」の子供は約50名。藤白台小学校の児童数は900名あまり。50名の学校(+幼稚園)でできることが、900名の学校でできないはずないのでは…?オカネや手間はかかるのでしょうが…要は考え方の問題じゃないのかなあ?出生率だって上がるかも?
たまにはよその町へ行ってみることも、意外なアイデアがわかっていいものです。

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