昨年正月にもご紹介した小野原西の春日神社。そのときの写真と逆に、参道から神社の外を見たアングルです。鬱蒼とした鎮守の森のすぐ足元まで、住宅が迫ってきているのがわかります。
小野原地区の区画整理事業をやるにあたって、鎮守の森を壊すといった無粋はもちろんやらないわけですが、この森は新しく造る街区の道路にすっぽりと囲まれた形になりつつあります。
いささか残念なのは、吹田市と箕面市の市境(前に木馬館があったY字ポイント)からこの神社にまっすぐ向かってきていた小野原街道の旧道を、区画整理で跡形もなく消し去ってしまったことです。国土地理院のサイトで終戦直後の航空写真を見ると(この写真がまたグーグルアースのタイムトンネル版みたいで面白いのです…)、山田村から来た小野原街道はもともと、春日神社の下を通って小野原の村に入るルートを取っていました。この神社は村の入口で人々の出入りを見守っていたわけです。旧道を完全に消してしまったことで、神社の立地のストーリーがわからなくなってしまいました。
山田の里山を潰して造った千里ニュータウンの住民がこういうことを書くのは本当に「資格なし」なのですが、社会的要請による開発がいけないとは言わないのですが、その土地が持っていた「物語」や「面影」を、何とか少しでも大切にしてほしい…そういうことがわかったほうが、新しい住民も愛着を持てるのではないでしょうか?
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