通称「ペデ」(筑波研究学園都市)

筑波研究学園都市の真ん中を、南から北までまっすぐつらぬいている「町の背骨」が、このペデストリアン・デッキ。「ペデ」ってここでは呼んでるらしいです。
車道と平面交差しない、広い歩行者専用道で、緑道でもあり、自転車も通れる…というあたりが筑波らしい特徴。「千里にはペデって、ないんですか?」と筑波の人に聞かれたのですが、そういうの、あったっけなあ…?少なくとも「ペデ」という愛称化されたものはない。駅の周辺で、歩道橋とつながってそういう機能をしている歩行者専用通路はあるけれど…住区に入ってからも、いわゆる歩行者専用の緑道はあるところもあるけれど、町をつらぬくような体系的なシステムにはなっていないあたり、千里は設計が徹底していません。(後期の6住区では、この考え方がようやく取り入れられています。)
ああ!「町に南北軸を通す」という考え方が千里で一番ハッキリ出ているのは、万博会場!(今はなくなった)エキスポタワー~太陽の塔~お祭り広場~万博ホール・美術館にいたる、大屋根とその延長線上が、千里では最大の「ペデ」かもしれません。丹下健三的というか…広島の平和記念公園で、慰霊碑のアーチの向こうに原爆ドームが見え、手前に資料館がある空間が、同じ構成を持っています。
それと比較すると、千里ニュータウンは一線上の「軸」よりは、「広がり」を重視した骨格になっているんだなと、なんとなく自分の町のことが見えてくるのでした。

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