遠くの町の仲間たち…港南台(横浜)

おとなりの洋光台から、もうひと駅電車に乗ると、港南台。洋光台につづいて造られたニュータウンですが、計画としては一体で、双子の関係にあると言えます。
港南台の特徴は、中にある団地が鳥の名前のシリーズになっていること。かもめ、ひばり、めじろ、つぐみ、こまどり、うぐいす、せきれい、しらさぎ、おおるり…Wikipediaによれば、賃貸が海鳥、分譲が山鳥の名前になっているという凝りようですが…鳥の名前をつけた団地にふさわしく、空が広いですね!
こちらは「港南台ちどり団地」。迫力ある高層棟の団地ですが、おもいきり広い広場を囲んで空間を大きくとっているので、圧迫感よりは開放感が感じられます。公団が手がけた囲み型配置の到達点と言えるでしょう。
最近のマンションと違う点は、広場を北側ではなく南側に取っていることです。最近の高層マンションは北側に落ちる影を敷地内に収めるために建物を南側いっぱいに寄せ、北側に広場と駐車場を取る例が多いのです。しかしベランダは南側にあるわけですから、生活視線と広場の場所が逆になってしまう…というのが「北側広場」の欠点。
その点、このように南側に広場を取ると、生活視線と広場の場所が一致するので、気持ちのいいコミュニティ空間が生まれます。北側にも影が落ちる分だけ空地を取るわけですから、こういう配置はとても贅沢なのです。
港南台には高層もあれば中層もあり、戸建の区画もあります。開発当時より高齢化は進んでいるというのですが、交通の便はいいわけですから、いつまでも活気のある空が広い町だといいなと思いました。コミュニティカフェなども出来ているようです。

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