「藤白台」のルーツ?を訪ねて-4.藤白坂

前回からのつづき)大阪・千里ニュータウンの藤白台にも「坂」はいくらでもありますが、「藤白坂」というシンプルな名前の坂はありません。それがこちら、和歌山県海南市の藤白地区には、あります。名前はシンプルなほうが「本家感」がありますね。熊野古道に入っていく、緑に包まれた山道です。

ここは古代…西暦658年、勢力争いに巻き込まれた有間皇子(ありまのみこ)が落ち延びる途中、ここで捕らえられて殺害された地とされています。19歳。「藤白」という地名は、ここに育った松に藤がからみつき、悲運に倒れた若き有間皇子を悼んで33年に一度白い花をつけたから…という伝承があちこちのサイトに書いてありますが、その話の元はわかりません。イマジネーションの世界です。いずれにしても悲しい話です。有間皇子は今も地元の人たちに大切にされ、藤白神社の境内には有間皇子神社が1981年に建てられています。大昔から見たら、むっちゃ最近です。

歴史を想い、土地を大切にする気持ちが伝わってきますね。(2017年7月取材。つづく

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. 2021年 5月 27日
  2. 2021年 5月 30日

好評発売中!

CITY LIFE刊のムックガイド。「歴史文化」「まちづくり」の取材が丁寧で大充実。「北千里を歩く象」の記事で協力しました。こちらから購入できます。

好評発売中!

樹林舎刊の写真集『吹田市の昭和』の千里ニュータウン部分を中心に、コラム執筆や写真のアレンジ、事実関係の確認などを担当しました。限定1,500部。書店でお申し込みください。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る