がっつり狭くしてあります(イギリス・ウェリン)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)ここは片側1車線で双方向通行(両側2車線)の道路ですが、歩行者が渡るポイントだけ歩道を1車線分、片側からせり出させて、クルマは交互通行でないと通過できないようになっています。ちょっと車線が狭くなっている程度ではなく、がっつり1車線分、狭めてあります。横断歩道のペイントはありませんが、ここまでされると強制的に減速せざるをえなくなるという仕掛け。この近くには、何ヵ所もありました。1本の道を少し走ると、右から左から交互にせり出してくるという感じ。

この部分で車道に盛り上がりをつける「ハンプ」にしたり、舗装仕上げを変えている個所もありますが、この写真の箇所では車道自体は平坦です。開発時からこうなっていたのか…?あるいは「あとづけ」かもしれません。レッチワースでは、見かけなかったな。

日本ではあまり見られませんが、調べると「狭さく」と呼んでいるようです。「ハンプ」にしても「狭さく」にしても、ドライバーが慣れない仕掛けを設置するとかえって事故を起こす…と考えてしまいそうですが、「ここは住宅地なんだから当然、歩行者が優先です!」という強い意志を感じさせますね。警察の方針も違うのかもしれません。

クルマの通行量が多い道路では渋滞の原因になるので、設置しにくいだろうと思います。…と考えてくると、このような「ジェントルな規制方法」は、住宅地が低密度で設計されている…という条件とも関係してきそうです。(つづく)

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