2017年に万博をやったカザフスタンでは、新年早々「何かの異変」が起き、ソ連崩壊以降、国を仕切ってきたナザルバエフ前大統領は消息がわかりません。
この肖像画は、千里阪急のような外観の「独立宮殿」と呼ばれる展示施設にかかっていたもの。各国首脳の拍手の中、ナザルバエフ氏が勲章を首からかけてカーペットの上を歩んできます。
「絵」ですからどのようにも描けるわけですが、これが国の施設に架かっているというところに(当時の)政権の意志が読み取れます。 ナザルバエフ氏が「国父のように慕われていた」のか、「全体主義で不満を押さえ込んでいた」のか、外国人である私にはわかりません。途中で変わったかもしれないし、両面あったのかもわかりません。
注目したいのはこの絵に描かれている各国首脳の顔ぶれと、位置関係です。右手前から、エリツィン氏と、プーチン氏(今よりだいぶんスリムです)。左手前は、フランスのシラク氏。その右にアメリカの子ブッシュ氏。左後ろにイギリスのブレア氏。その左後ろには、小泉さんがかろうじて入っています。(絵が描かれた時代が推測できます。)
中国は?と思うと、通路左の奥から2人目に胡錦濤氏らしい人がいますが、ロシアの扱いに比べるとずいぶん控えめです。
絵はどのようにも描けるからこそ、「政治的な絵」の読み解きには、それなりの意味があります。今はこの絵、どうなっているのでしょうか…?
一民間人(ただの万博好きでニュータウンマニア)としては、カザフスタンの安定と、一般人の皆さんの安全を祈るばかりです。
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2022年 1月 26日トラックバック:ナザルバエフ氏の手形(2017) | アラウンド・藤白台
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