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バレンタイン通り(幕張ベイタウン)
- 2009/11/5
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- まちづくり
- 7 comments
はい、「バレンタイン通り(Valentine Way)」です。千葉ロッテマリーンズの監督をつとめた…(2009年退任)。
幕張は千葉ロッテマリーンズのホームがある千葉マリンスタジアムがある町。だから地元に貢献があった個人名を通りにつけたというわけですが、そんなあたりも外国っぽいです。僕はスポーツのことはからきしわかりませんが、地元にゆかりの有名人の名前をつけるって、千里ならたとえば藤白台に「宮本通り」、青山台に「葉加瀬通り」、古江台に「かしまし通り」っていうような感じでしょうか?(なんだか楽しくなってきました…)
この案内プレートは建物の壁に直接つけられていて、そんなところも異国感をそそります。…え?プレートに直した跡がある?…よく気がつかれました。2006年春以前はこの通り、違う名前だったらしいです。古い名前は…「富士見通り」。これはまた日本的・江戸的な…。「富士見通り」って言うなら通りの正面に富士山が見えるべきですが、そういうふうに設計したんでしょうか?
でも大衆の人気のほうが都市計画より強かったということで、この改称は住民の「住みこなし」のわかりやすい一例と言えるでしょうね。
コメント
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コメント (7)
たまたま検索で寄りました。
残念ながら、バレンタイン通りへの改称について、まとまった住民運動で行われた事実はありません。
ネーミングはベイタウンマリーンズクラブ会長が会員にも知らせず独断で語ったもの(同クラブ会員に某スポーツ紙社員がいる関係で同社記者貼りつき取材があった)。会員はそんな改称のことは知りませんでした。これはさっそく記事になりました。
これを見て俄然乗り気になったのが当時の鶴岡市長(後に収賄で逮捕)で、その年は自分の在任期間中の出来事の記念を地図に残したいと、わずか1ヶ月程度と異例の短期間で通りの改称の条例をつくらせ(勿論、それ以前に改称要望が出ていたことを引き合いに出して短期間を正当化)、条例が制定される以前から商店会会長や自治会連合会会長に接触し、改称要望を出すよう依頼してきました。
自治会連合会会長は拒否しましたが、商店会会長は商店会として要望することを決め、要望書を提出。市側は記者クラブを通じて改称に関するリーク情報を出し、住民は新聞記事を通じてはじめてそんな話が進行していることを知り、混乱に陥りました。
自治会連合会は各単位自治会に意見集約を要請しましたが、方法はまかせると曖昧なやり方であったため数字では出ていませんが、多くは「やり方に問題がある」「一度白紙に戻し、議論し直すべき」「改称するなら住民が名称を考える機会があってもよいのではないか」との意見が出て、積極的な賛成は多くはなかったと記憶しています。
自治会連合会の判断が注目されるところでしたが、自治会連合会の首脳と商店会会長が同じシニアクラブに属し、シニア同士で問題を大きくしたくないとの意志が働いたらしく、自治会連合会としては判断を保留。千葉市に判断をまかせるという結論に至りました。もともと千葉市側の意志ではじまったことですので当然のこととして改称に決まりました。
通りを示すプレートの掛け替え費用300万円は、今回特別に市が出したそうです。実際は貼り付けでしたのでもっと安いでしょうが。が、以降改称の際一切費用補助はないといっているので、だれも改称をしようとは言い出せなくなっています。
なお、条例そのものに問題があり、要望を出せるのは、通り周辺の自治会または商店会となっているのですが、自然発生的地域商店街と違い、ベイタウンの商店会のほとんどは「欧州風街並み」の集客を当て込んだ外部からのテナントで、地域とは元々関係のない人々です。対立が起こって当然です。
一部のマリーンズファンと称するこころない人々は、自分達が改称運動したわけでもなく、運動をしようともせず、ただ他人の敷いたレールに乗って騒ぎ立て、裏で改称冷静派に対して罵詈雑言のメールを送りつけたり、中立だと主張してバイアスの強い内容を公開するなど、褒められたものではありません。
この事件までは、住民参加による街づくりで自治意識が強かったベイタウンですが、外部の圧力ですっかり流れが変わり、商業主義が中心になってしまった印象が強いです。
なお、富士見通りですが、この街のマスタープランをつくった「シーラカンス」は、通りを東西南北にせずあえて富士山方向に向けたそうです。若干のずれはありますが、通りを通じて富士山を見ることはできます。
これは人気の低い西向き住戸の販売にも寄与したそうです。
すみません。もう一つ。
バレンタイン通りより先行して、同じ年優勝したジェフ千葉のフクダ電子アリーナ(サッカー場)前の通りを改称しようという運動が独自に行われていました。主体はユナイテッド後援会で、ネット上で名称を公募し、地域密着のJリーグの趣旨より地域自治会などとも調整していくとのことでした。バレンタイン通り問題のおりに問い合わせしたところ、こちらには市からのアプローチはなかったとのこと。
現在まで改称には至っていないようです。
注です。
わずか1ヶ月程度と異例の短期間で通りの改称の条例をつくらせ(勿論、それ以前に改称要望が出ていたことを引き合いに出して短期間を正当化)、
→ここでの改称要望とは、他地域で商店街のある通りの改称をしたいと要望が出ていたものと、既になくなった施設の名称がついた通りが存在したことです。
大変長々と失礼しました。
そんな経緯があったのですか。「地名を変える」ことは前の地名がひきつれてきた歴史を上書きすることになりますから、よく話し合わないといけないですね。都市計画の際に富士山が見えるようにわざと東西南北から街区を振ったというのは興味深い話です。
※連続コメントはご遠慮ください。