開発と土地の記憶(グレーターつくば)

つくばエクスプレス研究学園の駅前で。
まるで新幹線の駅のように未来的で立派な駅舎と、駅前広場に立つケヤキ?の大木。この木は元からこの土地にあったものを残したか、あるいは多少は場所を動かして新しい駅前景観に取り込んだものでしょう。
ニュータウンを造る時、ほとんどマルハゲに近く造成しても、何かシンボルになるような木や森や池などをわずかに残すことは、よく行われることです。開発者も心が痛むのでしょうか。
この駅近くには新しいつくば市役所が来年には完成するので、この木は市民を迎える木になるはずです。つくばでは、1970年代の筑波研究学園都市開発前からの「地の人」を旧住民、筑波研究学園都市開発後に入ってきた人たちを新住民、2005年のつくばエクスプレス開通以降に住み始めた(東京志向の強い)人たちを新々住民と呼んでいるようですが、景色にも「旧」と「新」と「新々」があるのかもしれません。
千里ニュータウンも、団地建替で入ってきた人を新住民、それ以前からニュータウンに住んでいる人を旧住民なんて便宜的に呼び分けることがありますが、ニュータウンに住んでいる人は、40年前には新住民であったわけです。ほんとうの旧住民は地主さんだろうと思いますが、その村だって遡れば「新田」であったりします。
普通の町ならば住民の新陳代謝は徐々に行われるわけですが、この層がはっきり分かれてしまうところが、人工都市であるニュータウンの特徴といえるでしょう。
これを「新旧の対立」にせず、「新旧の調和」にしなくては…

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