駅近にお寺!お墓!神社!(横浜・港北ニュータウン)

観覧車に乗って眼下に目を移すと…なんと立派なお寺の屋根。お墓もあります。その手前には神社の鳥居のようなものも…。千里ニュータウン(や、ほかの多くの日本のニュータウン)では見られない景色です。しかもこの場所、センター北の駅からすぐの場所…言ってみればニュータウンの中心といってもいい場所です。地図で確かめてみましたが、この場所、れっきとした港北ニュータウンの中で、除外地ではありません。
日本のニュータウンの多くのケースで、お墓、ごみ処理場、下水処理場は、域内での立地が「避けられてきた」設備でした。いずれも人の人生にとってナシというわけにはいかないものですが、「良好な住宅地」というコンセプトとこれらの施設を近接させることには開発側にも躊躇があり、また住民から反対運動が出ることもあり、「ニュータウンの中には置かない」とされることがほとんどです。また宗教施設も、ニュータウンは公的主体が税金を使って造る場合がほとんどですから、公が特定宗教に便宜を図れないという大原則から、ニュータウンの中には置かれないもののひとつです。
千里ニュータウンの場合も、お墓、ごみ処理場、下水処理場は域外に設置され、ニュータウンはお座敷だけの家のような町…「ニュータウンお座敷論」という批判を生むことになりました。宗教施設に関しては、戸建区画が小さなお寺や教会などに変わった例はありますが、このような堂々としたものはありません。僕の(ニュータウン育ちじゃない)友達は、お寺もお墓もない…という話をしたとき、死生観を欠いた町なんじゃないか?とキビシイことを言いました。
港北ニュータウンではなぜそれが可能になっているのか?…たぶんそれは土地区画整理事業という手法を使ったことと関係がありそうです。たぶんこのお寺や神社は、ニュータウン開発前からこの場所(あるいは、ここに近い場所)にあったのでしょう。
…難しい話はさておき、お寺やお墓が駅の近くにある町…それは「住みたくない」町でしょうか?ニュータウンにそういう部分があるのは、いいことなんじゃないですかね?町にはどこか「魂」を受け止める部分が必要だし、そういう部分があってこそ初めて「一人前の町」と呼べるんじゃないでしょうか?

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