ここは朱雀門なるぞ!(筑波研究学園都市)

筑波研究学園都市は千里ニュータウンの2倍以上と広大な地域にまたがり、計画地域とそうでない地域はけっこう虫食い状に入り組んでいます。
それでも「ここからが研究学園都市ですよ!」ということをはっきり示すゲートが東西南北+2ヵ所の計6ヵ所に設けられ、千里ニュータウン入口の標柱(こちらこちら)と同じように、ここが計画都市であることを宣言しているかのようです。ここは南のゲート。赤い色をしているのは、風水の四神(北が玄武、東が青龍、西が白虎、南が朱雀)の思想にのっとっているからとか…デザインはモダンだけど、これは平安京にもあった朱雀門と同じ発想なのです。
そう、ニュータウンは計画都市であるという点で、平安京や平城京などとも通じているわけですね。現代のニュータウンは、碁盤の目ではまったくありませんが…。
四神になぞらえた標柱は、神戸三田国際公園都市(北摂ニュータウン)の公園でも小さなものを見たことがあります。まったく新しい都市を造るとき、人は伝統とか、何か大きな「基準」をよりどころにしたくなるのでしょうか。平安京や平城京を造った人たちも、そのよるべない新しい首都が、中国の都のように栄えることを願ったのかもしれません。

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