遠くの町の仲間たち…ゆめぽりす伊賀(三重)

♪どこま~でも~ゆこう~ニュータウンは遠くても~
…と鼻歌が出そうなこの道は、三重県は伊賀市!(あの、忍者で有名な…)「ゆめぽりす伊賀」(上野新都市)に続く道です。
ニュータウン、もちろん大都市近郊に圧倒的に多いわけですが、それだけじゃありません。地方で「人口を呼び込むために」造ったニュータウンが、あちこちにあります。こういうニュータウンは「この道でいいのかな…?」という山や丘をぬう道路を走っていくと、忽然と出現したりします(千里だって開発当初はそんな感じでした…)。
鹿が出るんですね~。でもきちっと整備された道路、歩車道が分離していて街路樹のベルトを確保していて、電柱が道の外側に後退されているところは、やはり「ニュータウン」らしいのです。
この「ゆめぽりす伊賀」、実は町の半分は工場用地です(地図はこちら)。企業を誘致する、ということがまず主眼で、じゃあそこで働く人と家族の家が必要…という順番。企業用地や森林公園も含めた計画面積が300haで千里の1/3程度、小学校が1校、中学校はない…というぐらいの規模です。都市近郊のニュータウンではなかなか実現できない「職住近接」のまちづくりですが、お父さん息抜きは外に行くしかありませんね~。企業は30社ぐらい進出しているので、町の中同じ会社の人ばっかり…ということはありません。
この伊賀市は人口約10万人。忍者の里、松尾芭蕉生誕の地…というとすごくシブいイメージですが、名古屋と大阪を結ぶ名神高速ともう一つのルート「名阪国道」のインターから近いのです。名阪国道ルートは関が原のような積雪地帯を通らないこと、開通の経緯から無料になっている区間もあり名神ルートより安いこと、大阪南部にはこちらのほうが近いことなど、サブメインルートとしての役割をはたしてきましたが、やはり関が原を通らない新名神が開通したこと、高速料金の政策変更で優位性がどう変わるのか?
ちなみに三重県は「東海三県」と言ったときは東海に入りますが、この伊賀地方だけは関西文化圏に入ります。忍者の里だけあって変幻自在。
…まったく余談ですがこの「動物とびだし注意」の交通標識、全国ではシカ、タヌキ、サルなどいろいろバリエーションがあるようですが(たしかに、あまり違う種類の動物で代用させるわけにもいかないでしょう…)、「じゃあうちはサルでお願いします」とか申請してるのかと想像すると、なんだかおかしい。動物との共生はいろいろ大変だろうなとも思いつつ…

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