その町の雰囲気を知るには、町の人が行きそうな飲食店に入ってみるのがてっとりばやい方法です。先日入った「デ○ーズ」は、看板はたしかに「デ○ーズ」でしたが、店内は、日焼けして眉をくっきりはっきり描いたおばちゃんたちの地声が響きわたっていました。なにがそんなに面白いのか、ときどき手も打って盛り上がっています(そんな集団の隣に「おひとりさま」だからって僕を案内しないでくれよ~)。

ここはいちおう国交省の大規模ニュータウンリストに載っている町なんですが、農村地域を区画整理した場所で、中の人は昔からの「地の人」が多いようです。広いまっすぐな道を造って、街路樹を植え、高層の市役所を建て、白い歩道橋を架け、街角に「デ○ーズ」を持ってきても、やはり中身は「明るい農村」。

少し離れた(全用地買収方式で造った)別のニュータウンでは、脚のきれいなマダムがイングリッシュガーデンごしの瀟洒なカフェでお茶していたのですが…。(駅前のスーパーが立地しそうな一等地にそんなレストランを持ってくるのも見栄っ張りな設計だ!)

同じ日、同じ市内で、どちらもニュータウンでも、町は違います。

この投稿は2014年9月9日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。

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