全国どこのニュータウンに行っても聞く話は「ニュータウンは教育レベルが高いから…」という話。自分たちで言ってる「レベルが高い」は一応疑っておかないといけないですが(笑)、世代のボリュームゾーンが極端に集中していて、サラリーマンが多くて同質的な競争環境が働きやすかったことは言っていいと思います。

「新しい人工都市を選ぶ」ということは、評価が確立していない町を「自分の家」にするわけですから、リスクをともなう知的な決断かもしれません。理想に溺れず、現実に堕さず。ニュータウンの歴史はその間でバランスを取り続けてきた葛藤の歴史でした。理想が高すぎればたちゆかなくなるし、現実をどんどん許せば「普通の町」と同じになってしまいます。

ニュータウンがときとして孤独に見えるのは、「知が孤独である」ことと本質的に似ているような気がします。もう新しくなくなった今でもそうなのかは、わかりません…。(とくに高度経済成長期は「とにかく家がほしかった」というのが正直なところで、ちょっと持ち上げすぎかな?)

この投稿は2014年9月8日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。

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