ニュータウンの泣き所(ハワイ・ミリラニ)

なかなかいいコミュニティを作ってる感じのハワイのニュータウン「ミリラニ」ですが、泣き所はないのでしょうか?…それはズバリ、ホノルル都心との間の「渋滞」です!距離にして35キロ。大阪から京都へ行くようなものと思えばちょっと遠いですが、アメリカの感覚では「郊外」の距離感です。朝夕の渋滞さえなければ…。H1、H2という無料の高速道路が結んでいて、鉄道はありません。車線数も多く、すいていれば実に快適なんですが、朝夕はブタ混み。ホノルルまで通う人は、かなりの早朝に家を出ないと定刻に着けるか、わかりません。

アメリカは(狭いハワイでも)クルマ社会で、かつ高層建築は都心だけ。基本的に芝生つきの戸建が大好きなので、人口が増えるとダーッと平面的に町が広がってしまい、皆がクルマで通勤したら道が混まないわけがありません。省エネ?そんなもの、掘れば石油は出てくる!(困った話です…)

実はH1にほぼ並行して高架鉄道「ホノルル・レール・トランジット」を今造ってるところなんですが、かなり遅れているようで、かつミリラニの丘の上には上ってきません。これが開通しても、クルマでの移動が染みついているアメリカ人がどれだけ移行するのか?

50年前のミリラニ開発当初は、この高速道路も来ていなかったそうですから、まさに「山の上の別天地」だったことになります。その時点でここを買った人は、すごいな。ハワイに限らずアメリカの都市で「渋滞」は相当な経済ロスになっているはずなんですが、それでもGDP世界一位をたたきだしているのは、これも、すごいな。(画像はopen street mapから)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. 2020年 4月 14日

好評発売中!

CITY LIFE刊のムックガイド。「歴史文化」「まちづくり」の取材が丁寧で大充実。「北千里を歩く象」の記事で協力しました。こちらから購入できます。

好評発売中!

樹林舎刊の写真集『吹田市の昭和』の千里ニュータウン部分を中心に、コラム執筆や写真のアレンジ、事実関係の確認などを担当しました。限定1,500部。書店でお申し込みください。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る