町を語る人(イギリス・レッチワース田園都市)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)この時のツアーではJUDI(都市環境デザイン会議)のアレンジにより、到着後さっそく田園都市の管理運営を行っている財団を訪問し、懇切なオリエンテーションとご案内を受けることができました。

前に一度アップしましたが、この財団の建物というのが、かつて紡績工場として造られた建物をリノベートした、それはそれは立派なもの。日本からやってきたニュータウンマニアとしては、早くもノックアウト状態です。

レッチワース田園都市は1903年のスタート以来、決していつも盤石だったわけではなく、世界大恐慌、第二次世界大戦など幾度もの「危機」と時代の変化を乗り越え、今日に至っています。しかしとにかく「売って終わり」ではなく、土地を保有しながら、理念が崩れないように、かつ時代に取り残されないように、「民間組織(財団)が町を運営する」という枠組みを続けてきました。それは外形的なことだけではなく、背骨となる「理念」をたえず再認識・解釈し直してきたということです。

数十分のご説明は、田園都市の成り立ちから最新の課題・取り組みまで、110年の足跡をコンパクトにまとめた真摯でわかりやすいものでした。そして町には、このような「町を語る人」が必要だということが、今も強く印象に残っています。

さあて、いよいよ田園都市見学に出発です!(つづく

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