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- リゾートなのか?ニュータウンなのか?(ザ・パール・カタール)
(2024年3月の訪問記です。)
「ドーハの悲劇」で知られるようにワールドカップの予選もやり、簡素ながら半年間の国際博(花博)もホストして、急速に経済発展しているカタール国の首都ドーハ。人口も急激に増え…というストーリーは1960年代の日本を見る思いですが、すると住宅が必要になります(ただしカタールでは人口の9割近くが外国人)。
「地球の歩き方」をぱらぱらとめくっていると、ドーハ郊外でまさに新都市開発をやっていると書いてあるではありませんか。その名も「ザ・パール・カタール」。かつて主要産業であった真珠の養殖場跡を複合的なサブ都市に改造中とあります。人口はすでに5万人を超えているというのは、ただ事ではありません。
ラマダン期間中のため、花博会場は昼間行っても入れません(念のため行ってみたけど入れなかった)。博物館なども夕方からですが、メトロなど公共交通は動いています。「ザ・パール・カタール」は少し郊外にあるので足が心配でしたが、急速に整備されたおかげで(そのあたりも1960年代後半の大阪を見る思いです)メトロとバスを乗り継げば交通カード1枚で容易にアクセスできそうです。もう、行くしかないではありませんか。
…で、たどりついたのがこの風景。円形の人工湾を囲んで立ち並ぶリゾート風マンション街。足元にはマリーナ。ロールスロイスの販売店などもあります。ラマダン中の白昼でまったく人がいず、白昼夢感を増してしまいますが、オフィス機能も複合しているようです。町は自由に歩き回れますが、湾の中央にある島のホテルだけは、橋のたもとに門番がいて滞在者でなくては入れません。「お茶をするだけ…」とか言って入ってみたくなりましたが、ゴージャスな世界に気後れしてしまって引き返してきました。ある意味ドバイより「隠れ家」感が強く、何かから逃げている人にはいいのかもしれません。真珠と聞くと伊勢志摩を思い出してしまいますが、町の格が違います。かつて中東の真珠産業が廃れたのは日本の真珠業の台頭が原因というのですから歴史は皮肉です。
1軒だけあった日本料理店も休みで、やっとスタバに入って一休み。ラマダン中で、イートインは休み中。テイクアウトして人が見てない場所で飲食するのはOK。店を出て、ああ行ってこう行くと人がいない場所がありますよ…と親切に教えてくれました。タテマエを重んじるけれど抜け穴も用意している…というのが面白いところです。
間違いなく国家の注目プロジェクトなので、次回はラマダンでない時に行かなくては!
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2024年 10月 04日
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