セレブ化した近郊外の一例(イギリス・ハムステッド)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)ロンドンの一角、ハムステッドのまちあるきです。田園都市の鬼っ子的存在として、同じ都市計画家がかかわったのに違う高級住宅地になってしまった一例。ただし、どの範囲が正式な当時の「ハムステッド田園郊外」 (Hampstead Garden Suburb) か、情報不十分なまま、少しずれている地下鉄のハムステッド駅から歩き始めたため、正確なレポートにはなっていません。「こういう雰囲気のエリアだった」というぐらいにお楽しみください。

いやいや、おそれいりました。ゆるやかな丘の上に18世紀に建った邸宅とかが散在し、観光客に公開されていたりします。神戸・北野町の異人館街がもう少し品が良かった頃みたいです。(本当の「ハムステッド田園郊外」の中心地は20世紀の開発で、ここから3キロほど離れています。)ちょっと原宿感もありましたね。

ターミナルのキングズ・クロス駅までは地下鉄でわずか6~7駅。20世紀の初頭とはいえ、こんな近場にレッチワースと同じデザイナーで計画住宅地を作れば、それは高級化するのが当然に思えます。

「計画的な郊外」は、都心から遠すぎても田園に還ってしまう不安があり、都心に近ければ高級化してしまう運命になり、難しいものだと感じさせられました。次回ロンドンに行ったら、ちゃんと「ハムステッド田園郊外」の中心地を見てこよう。コロナに閉じ込められていると、妄想旅心ばかりふくらんで困ります。

その近辺の不動産広告を見て見ると…ゴルダーズ・ヒル。295万ポンドね。ざっと…4億円ですか!ああ、ちょっと足りないな。

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  1. 2021年 8月 31日

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