佐竹台の新築公社住宅レポート第7弾(これで最後です)。
建替区画の東側にある市道。ここは今まで歩道がありませんでしたが、今回の建替にともなってまず公社側(右手・西側)に歩道が作られ、最終的には左手・東側の隣接する分譲住宅(画面中央に見えている白いシャレた低層住宅)側にも歩道がつけられます。
どこの団地建替でも必ず問題になるのは、周辺住民との折り合い…。佐竹台の場合も、お隣りの分譲住宅からは強い不安の声が出たそうです。5階建てが最高14階建てに変わるんですから、それは当然の不安と言えるでしょう。一時期は話し合いが進められない状態にもなったそうです。(僕だって隣に14階と聞いたら、少なくともビックリすると思います…)
…しかし公社の事情からは、高さのカットは非常に難しい。そこで「お互い譲り合おう」ということで話し合いが再開され、公社は14階を建てる代わりに、市道に面した敷地を5メートル市に供出し、道の両側に2.5メートルずつの歩道を新設することになったそうです(もちろん公社敷地内では写真のとおり緑地帯も確保され、さらに歩道があります)。分譲住宅の人たちは、隣地の14階を容認する代わり、自分たちの敷地を削ることなく、安心して通れる歩道を手にしたわけです。
公社敷地側だけに市道を5メートル拡幅したため道の中心線が2.5メートルずれることになり、これはけっこう大変なことなんだそうです。
それでも皆が粘り強く話して譲り合ったから両側歩道が実現できた!と、この話をしてくださった自治会長さんは繰り返し満足そうに話されたのでした。
千里ニュータウンは今、あっちでもこっちでも団地建替が大問題に…それも、まず、当事者同士が建て替えるか建て替えないか?でもめ、次に周辺が反対する…というパターンがあるようです。こういう大規模な建替は、今まで他の町でも事例が少なく、やはり千里ニュータウンは「先例を作る」運命にあります。
せっかく皆で暮らしてきた町…それも日本で最初のニュータウンが、建替を機に割れてしまっては元も子もありません。佐竹台の両側歩道の事例は、「折り合い方」の貴重なひとつの例を示しているように思えます。

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