記憶に刻まれるニュータウン

さすがに、どこのニュータウンかを書くことはできません。全国ニュータウン行脚の旅、訪ね歩くうちに、とんでもないニュータウンを掘りあててしまいました…。真っ暗なんです。夕暮れに行ったのですが、人がいない…。造りかけの道が、途中でいきなりブチッと切れてます。あとは山林…。造成しただだっ広い土地に、造りかけの戸建や集合住宅がごくまばらに点在しています。

人がいないのに監視カメラは完備(ほんとの話)。このような町で日暮れにシャッターを押している不審者(=僕のこと)はもう、全国のニュータウンに指名手配されているでしょう。

「これからできるので今はまだ人が住んでいないだけ」ならばまだ希望が持てるのですが(千里だって開発初期は、それはひどいものでした…)、この町は、開発主体じたいが途中で経営破綻し、計画が頓挫してしまっているのです。

「まだ誰も住んでいない」のならまだしも、一部では入居してしまっているところが、お住まいになっている方のご不便が思いやられるところです。

この町が「民間の乱開発」などではなく、「公的主体による計画」としてスタートしていることを、どう考えるべきなのか。「公」がやっているからひどいことにはならないはずだ…と考えて購入した人も、多いのではないでしょうか。

この投稿は2014年9月4日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。

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