遠くの町の仲間たち…玉浦西(宮城)

雨の中、仙台の南郊、岩沼市の津波災害からの復興移転地域、玉浦西へ。「日本で一番ニュータウン行ってます」と言いながら災害復興関連をどう扱うのか、いい加減な気持ちで扱えないし触れないのもおかしいしずっと躊躇していましたが、行ってみるとニュータウンに似た家並みが出来上がっていました。ここは専門家と住民がワークショップを重ねて、新しい町並みに、集約した6つのの旧集落の記憶を入れ込んだまちづくりがされています。

似ているのは、全部の家が同じように新しくできていること。いくつかの小公園を囲み、公園と公園を遊歩道でつなぎ、基本のセオリーはニュータウンと同じ。遊歩道は、旧集落をつないで流れていた「貞山堀」の見立てになっています。

いわゆるニュータウンと違うのは家の回りの造作で、敷地内に広い作業スペースが取ってあったりどこか農家風の造りを受け継いでいます。遊歩道や公園には旧集落の記憶を残すために多彩な種類の樹が植えられ、1本1本に小学生がつけた名札が付いています。裏には1枚1枚、作者の願いも書いてあります。「大きくなったら自衛隊員になりたい」とも。助けてもらったのでしょうか。

雨ずくになりましたが、来てよかった。つづいて「そこもニュータウンに入れますか?」という所に向かっています。

この投稿は2015年7月1日にfacebookに投稿した文章に加筆したものです。

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