こちらアスタナ万博日本館の最終コーナー。ただのパネル展示といえばパネル展示ですが、「EXPO 2025 OSAKA,KANSAI,JAPAN」への誘致をアピールするパネルが、お客様をお見送りする趣向です。
他に立候補しているのは、フランス・パリ周辺、アゼルバイジャンの首都バクー、ロシア・エカテリンブルグの3つ。フランスは18世紀においてイギリスと並んで万博を支えてきた「大老舗」で、大きな万博は1937年以来80年間やってないという「満を持した感」で大本命。1937年の万博って、ピカソのゲルニカが出た万博と言えば、いかに「満を持していたか」がわかるというものです。アゼルバイジャンは、カザフスタンと同じく旧ソ連・中央アジアの発展国で、「新しい国に賭けてみましょう!」というのがアピール・ポイント。ロシアはオリンピックは夏季冬季あわせて2回やってるのに万博開催経験は1度もないなど、それぞれ「言い分」があります。
日本は?…これはもう直近においての豊富な開催実績と、アジアの経済発展を背景にした集客力でしょうね。70年大阪、75年沖縄、85年筑波、(90年大阪花博)、2005年愛知と、あと大規模な地方博も含め、これだけの開催ノウハウを持っている国は、なかなかないでしょう。1970年には「万博新興国」だった日本は、今や「万博ベテラン国」になっているわけです。
アスタナで他館のプレゼン状況を見ると、日本館はエントランスでもビデオ上映があり、フランス館とアゼルバイジャン館でも同様のビデオアピールがありました。内容で熱が入っていたのは、アゼルバイジャンかな。ロシア館は…どこにも2025年へのアピールは見あたりませんでした…?
フランスは2024年にパリでオリンピックをやることが決まっていて、2年連続でフランスに「花を持たせる」ことを世界が認めるか?しかしフランスとしたら、ホテルや運営面のノウハウなどを連続で使えることはアピールするでしょうね。アゼルバイジャンとロシアはどちらも旧ソ連ですから、票が割れるんじゃないか?という気もします。アゼルバイジャンは2017年のカザフスタン、2020年に万博をするアラブ首長国連邦(ドバイ)の中間にあり、地域バランスから言うと不利な感じもしますが、中央アジアはそれだけ今、勢いのあるエリアということがわかります。
万博の開催には是非も分かれるところですが、そういった「世界の最新構図」が垣間見えるのは、やはりわくわくするのはいなめません。
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