ふっ、ふっ、ふっ…カジノだぜ…

(2018年7月に訪問した時の記録です。)万博つながりじゃないですが、シンガポールの有名なIR「マリーナ・ベイ・サンズ」に行ってみました…入口まで!その名も「賭場」。カジノは地下にあって、この奥にはチェックゲートがあります。外国人はパスポートを見せなくてはならず、シンガポール人は1回10,000円に近い入場料を払わなくてはなりません。21歳以上でなくては入れません。荷物も預けるようになっています。もう少し近くから中の写真を撮りたかったのですが、止められました。ずいぶん厳かというか、クローズドな感じです。

階上にはショッピング・モールやホテル、国際会議場があって、その全体で、まさに今話題のIR(Integrated Resort=統合型リゾート)となっています。「賭場」の入口は、目立ちません。サンズ社は日本には出てこないと表明しましたが、この「マリーナ・ベイ・サンズ」は、海外IRの例として、よく引き合いに出されます。

IRの日本導入については、かなりの反対論もありますね。大がかりなバクチじゃないかと。そんなことに町の発展を頼っていいのかと。ダークサイドとつながるんじゃないかとか、中毒になるとか、結局外資が儲かるだけではないかとか…。

僕は、夢洲という隔離環境で、ちゃんとコントロールできるのであれば、一概には否定しなくても…というぐらいのスタンスです。IRを否定するなら、全国津々浦々にあるパチンコのほうが、よほど日常に入り込んでいて害が大きいのでは?千里ニュータウンを造ったとき、「パチンコ店もない人工都市など人間味がない」と、ニュータウンの欠陥のように責めた人も多くいたのでは?…と思うと、要は「新しい人工的環境への拒否反応」に過ぎないのでは?とも思います。外資が儲かるのがいけないというのなら、USJやTDRは?

それで経済が回るのであれば、綺麗事だけでも町は回らない。…という論は、ニュータウン建設の際にもあった議論です。

現地駐在の日本人に聞いてみると「シンガポール政府は、よくコントロールしていると思う。何億円一晩でスッた富豪観光客が自殺したりとかそういう事件もあるが、全体には平和に運営されている。…しかし日本で、シンガポールのようにちゃんと運営できるか、どこかでポリシーが崩れてこないかと聞かれると…???だから僕は日本へのIR導入には反対」と言っておられたのが印象的でした。

いや~、やっぱり「現地」というのは行ってみるものです。入口までだけど…。(僕は博才がまったくないと自覚しているので、パチンコどころかトランプすらめったにやりません!綺麗なニュータウンで育ってしまったので…)

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. 2020年 8月 28日

好評発売中!

CITY LIFE刊のムックガイド。「歴史文化」「まちづくり」の取材が丁寧で大充実。「北千里を歩く象」の記事で協力しました。こちらから購入できます。

好評発売中!

樹林舎刊の写真集『吹田市の昭和』の千里ニュータウン部分を中心に、コラム執筆や写真のアレンジ、事実関係の確認などを担当しました。限定1,500部。書店でお申し込みください。

好評配布中!〔無料〕

千里ニュータウンの最新状況がわかる「千里ニュータウンマップ2018」の制作をお手伝いしました。このマップは南千里駅前の「吹田市立千里ニュータウン情報館」で配布しています。2013年版も在庫があります。

好評発売中!

吹田市立博物館とパルテノン多摩の2018年共同企画「ニュータウン誕生」の展示・図録制作をお手伝いしました。図録購入(吹田版)はこちら。多摩版はこちら。(内容は同じです)

アーカイブ

ページ上部へ戻る