The Three Magnets(イギリス・レッチワース田園都市)

(2013年8月に訪問した時の記録です。)レッチワースの駅前の繁華街の一角には、こんな由緒ありげなFree Houseがありました。 Free House って調べたら、もちろん「タダの家」ではなく、特定メーカーだけの酒を出すのではない、「独立系居酒屋」ということらしいです。中はゴリゴリのパブではなく、お茶から軽食からなんでもありのコミュニティのたまり場って感じでしたね。客層も老若男女、皆さんどうぞという感じの間口の広さでした。ゲーム機なんかもあったような。

店の名は、The Three Magnets。レッチワースを始めたエベネザー・ハワードが、1898年に「田園都市」の新概念を説明するため、「田園」「都市」「田園都市」の3つが、人々を惹き付けようとしている…と書いた有名なチャート図のタイトルです。もちろん、一番いいのは 「田園」と「都市」のメリットをあわせ持った 「田園都市」 …Town-Countryであるという「口説き落とし」になっています。わかりやすいけど理屈っぽいですね。Garden Cityという言い方は、ここでは使われていません。小林一三はこれを読んだのだろうか?(下の画像はWikipedia Commonsから。)はるか末裔の東洋のニュータウンマニアとしては、こんな看板を見たらそれこそ磁石に吸い寄せられるようにあ~れ~と中に入ってしまいました。

町の物語が、こんな形でも住民に共有されているのはうらやましいかぎりです。(つづく

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